2020.2.14

家族葬は通夜なしでも行える?一日葬の流れやメリット、注意点

家族葬は通夜なしでも行える?一日葬の流れやメリット、注意点

少人数で故人を見送る家族葬ですが、近年は都市部を中心に、通夜なしでの葬儀形式を選ぶ人も増えているようです。お葬式というと通夜を行い、翌日に葬儀・告別式をする形式が一般的ですが、通夜なしの形をとっても問題ないのでしょうか。今回は家族葬の場合通夜を行わなくても問題ないのかどうか、そのメリットや注意点などについてご紹介します。

家族葬は通夜なしの葬儀もできる

家族葬の場合、通夜なしの葬儀を行っても問題ありません。家族葬は家族や親しい人のみでお別れをする葬儀形式なので、葬儀の形も自由に決められるからです。

通夜なしの家族葬が選ばれる主な理由は、宗教や葬儀の形式にしばられず故人を見送りたい場合や、費用面や心身の負担を少しでも減らしたい場合が多いようです。また、参列者に高齢者が多い場合や、遠方の親族が多い場合なども、通夜なしで家族葬を行うケースが増えています。

通夜なしの家族葬は「一日葬」と呼ばれることも

通夜なしで家族葬を行う形式は、「一日葬(ワンデーセレモニー)」と呼ばれることもあります。一日葬は基本的に告別式と火葬のみを行い、通常2日かかる葬儀を1日で行うことになります。

参列は家族や故人と親しかった人のみで行うのが一般的ですが、希望すれば一般的な葬儀と同程度の規模で行うことも可能です。遺族の意向を反映できる葬儀形式といえるでしょう。

密葬や直葬も通夜なしで行える

一日葬以外に、密葬や直葬も通夜なしの葬儀形式となります。密葬とは、親族や親しい人のみで火葬まで終え、後日一般弔問客を招いてお別れ会などを行う葬儀のスタイルです。

直葬は通夜や葬儀を行わない、火葬のみの葬儀形式です。ただし、直葬でも火葬が認められる24時間を経過するまでは、ご遺体を安置する必要があります。

家族葬でも香典は辞退しない限り受け取ってOK

通夜なしで家族葬をする場合、香典の扱いをどうするか悩むかもしれません。一般的には、遺族が辞退しない限り、香典は通常通り受け取って問題ありません。

もし辞退する場合は、事前に香典辞退の旨を連絡しましょう。ただし、辞退する場合でも、会葬御礼品は参列者へ感謝の気持ちとして準備します。

通夜なしの家族葬の流れ

通夜なしの家族葬を行う場合は、次のような流れになることが多いです。

  1. お迎え
  2. ご遺体の安置・納棺
  3. 告別式
  4. 出棺
  5. 火葬
  6. お骨上げ

一日葬のように通夜なしの家族葬を行う倍は、故人の臨終後、医師の死亡診断書を受け取り、ご遺体を自宅や霊安室等に搬送し、安置・納棺を行います。納棺の際は故人が生前好きだったものを棺に入れましょう。告別式までの間に、葬儀社との打ち合わせも行います。打ち合わせの際は故人や遺族の意向を伝え、見積もりやスケジュールの確認をすることが大切です。

告別式の流れは一般的な葬儀と同じです。僧侶の読経や焼香などを行い、故人とお別れをして出棺となります。火葬場へ移動してから、納めの式を行い、再び読経や焼香を行います。お骨上げを終えて葬儀も終了となることが多いですが、人によっては精進落としの席を設けます。

なお、直葬ではご遺体の安置・納棺を行い、亡くなってから24時間以上安置したあと火葬場へと移動し、納めの式を行います。僧侶を招く場合は読経をしてもらうこともあります。火葬後は家族や親族でお骨上げを行い、葬儀全体を終了となります。

通夜なしの家族葬の費用相場

通夜なしの家族葬を行う場合の費用相場は、一日葬の場合20~50万円直葬だと20~30万円程度といわれています。一日葬や直葬など通夜なしの葬儀の場合、一般的な葬儀に比べ料理代の費用負担を減らしやすい分、全体の葬儀費用も抑えやすいようです。

ただ、葬儀費用は葬儀社によってプランやオプションとなる費用が異なります。加えて、参列する人の数や僧侶のお布施代によっても費用は変動するでしょう。一般的な葬儀が2日間かかるところを1日で済ませるからといって、単純に費用も半分になるとは限りません。正確な葬儀費用については葬儀社に見積もりを取り、きちんと確認しましょう。

通夜なしの家族葬を行うメリット

葬儀費用を抑えられる

通夜なしの家族葬にするメリットのひとつは、一般的な葬儀に比べると葬儀費用を抑えやすいことです。ごく身内だけの少人数で葬儀を行うのであれば、飲食代や返礼品代の費用も最低限にすませることもできるでしょう。

遺族の心身の負担軽減

通夜なしの家族葬にすることは、遺族にとって心身の負担を減らせることもメリットといえます。一般的な葬儀の場合、通夜と葬儀・告別式とでそれぞれ一般弔問客への対応が必要ですし、スケジュールが滞りなく進むように、2日間気を張ることになるからです。

通夜なしの家族葬だと故人とのお別れの時間が少なくなるのではと不安になるかもしれません。ですが、むしろ一般弔問客の対応がない分、告別式までの間ゆっくりとお別れできる場合もあるでしょう。

直葬の場合も、死後24時間は火葬できないと法律で定められているため、一晩はご遺体を安置することになります。火葬までの間、お別れの時間を持てるはずです。通夜なしだといっても、通夜の時間がないわけではなく、通夜の儀式を省略するイメージに近いと考えてよいでしょう。

大切なことは、遺族が心の整理をつけられるかどうかです。あとから後悔しても葬儀をやり直すことはできないので、通夜なしでもしっかり故人とお別れできるかどうかについては、よく考えて決めましょう。

参列者の負担軽減

家族葬を通夜なしで行う場合、参列者にとっても負担を減らせる場合があります。遠方からくる参列者や、高齢の参列者が多い場合には、葬儀場や斎場までの移動や長時間の参列が負担になることもあるからです。一日葬であれば、遠方であっても日帰りで葬儀に参列しやすく、金銭的な負担も減らせるでしょう。

通夜なしの家族葬を行う場合の注意点

葬儀社に費用の確認は必要

通夜なしの家族葬を行う際は、葬儀費用について十分確認することが大切です。葬儀社や施設によっては、1日で葬儀を終えるスケジュールであっても、前日から準備をする場合は2日分の費用がかかる場合があるからです。場合によっては通常の家族葬とあまり費用が変わらなくなる可能性もあります。事前に見積もりを取るなどして注意しましょう。

参列できなかった弔問客への対応が必要なケースも

通夜をせず、家族や親しい人のみで葬儀を行う場合は、参列できなかった一般弔問客への対応にも注意しましょう。通常の葬儀のように、通夜と葬儀・告別式とのいずれかを選んで参列することができないため、日程の都合がつかない参列者もいるかもしれないからです。

人によっては葬儀後、参列できなかったからと弔問に訪れることや、通夜を行わないことに対し、理解が得られない人から苦情を言われる恐れもあります。遺族としては、かえって負担となる可能性も考えておいたほうがよいでしょう。葬儀後の予期せぬ大勢の弔問や、トラブルを防ぐためにも、故人や遺族の意向であることを丁寧に説明することが大切です。

弔問客以外にも、菩提寺がある場合は、通夜なしの葬儀にすることに対し、事前に理解を得ておきましょう。菩提寺によっては一日葬に対応していない可能性もあるからです。また、あらかじめ相談しておかないと、納骨を受け入れてもらえない恐れもあるため注意が必要です。

通夜なしの家族葬に参列する場合のマナー

参列時の服装は一般的なマナーに準じる

通夜なしの家族葬に参列する場合、服装は一般的な葬儀に準じると考えてよいでしょう。男性は準喪服にあたるブラックスーツ、女性はブラックフォーマルのアンサンブルやワンピース、スーツなどです。遺族から平服で参列をしてほしいと連絡があった場合は、略喪服でもかまいません。黒や濃紺などのダークスーツやワンピースなど、地味な服装に整えるのがよいでしょう。

家族葬は通夜なしで執り行うことも可能

通夜なしでの葬儀費用は事前に確認を

家族葬は基本的に形式にとらわれず葬儀を行えるため、通夜なしで葬儀を行っても問題ありません。実際、精神的、経済的な負担軽減などの理由から、通夜なしで家族葬をする人も増えているようです。

通夜なしの家族葬には一日葬や密葬、直葬などの形があります。それぞれ1日で葬儀を終えられることによりメリットはありますが、通夜をしないことに対する周囲への説明は大切です。葬儀費用についても、思ったより費用を押さえられない可能性もありますので、事前の確認が必要でしょう。何より、遺族が後から後悔しないことが大切です。葬儀社とも相談しながら、納得いく葬儀にしましょう。

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