• HOME
  • 葬儀の種類
  • 位牌の価格相場はいくら?位牌の種類と購入の流れ、注意点
2019.8.8

位牌の価格相場はいくら?位牌の種類と購入の流れ、注意点

位牌の価格相場はいくら?位牌の種類と購入の流れ、注意点

位牌

位牌を用意するにあたって価格相場や、何を基準に選べばいいか不安になる人も多いのではないでしょうか。種類もさまざまな位牌ですが、故人の魂を宿すといわれるからこそ、後悔のない選択をしたいですよね。今回は位牌の種類や価格相場、購入時の注意点などをご紹介します。

位牌の価格相場はどのくらい?

白木位牌と本位牌

位牌とは、亡くなった人の戒名や法名を記した碑のことです。亡くなった人の魂が宿るともいわれています。位牌は主に「白木位牌」と「本位牌」とに大別されます。

白木位牌は葬儀から四十九日法要までの間、本位牌の代わりに祀る位牌です。四十九日法要を過ぎ、忌明け後の供養には本位牌を祀ります。

本位牌は主に「板位牌」と「回出位牌・繰出位牌」とに分かれます。板位牌は台座に札板がついていて、ひとつの位牌にひとりの故人の戒名を記す位牌です。

回出位牌・繰出位牌は、板位牌と異なり、複数の位牌をひとまとめにすることができるのが特徴です。先祖代々の戒名を記した札板を、10枚程度入れられる箱が台座に付いています。

本位牌は三十三回忌もしくは五十回忌までを板位牌で管理し、その後回出位牌・繰出位牌にまとめるのが一般的です。

本位牌は種類に応じて1~5万円が一般的

本位牌の価格相場は1~5万円といわれています。主に塗り位牌、唐木位牌、モダン位牌の3種類があります。

ただし、本位牌はサイズや素材、加工、デザインが豊富にあり、細かく分けると100種類以上あるともいわれています。希少な素材を用いる位牌や、伝統技法や細かい彫刻を施す位牌など、製造工程に手がかかる位牌ほど高価になる傾向があります。

本位牌の種類と価格相場

塗り位牌:1~3万円

塗り位牌は白木に漆を塗り重ね、金粉、蒔絵などの装飾を施す位牌です。高級感を感じやすいのが特徴です。

塗り位牌の価格相場は1~3万円といわれていますが、使われる漆の種類によって値段はまちまちです。合成漆で仕上げる位牌は1万円前後が一般的ですが、本漆で仕上げる場合は3万円~10万円ほど見ておくほうが無難です。白木の素材が上質なものを使った本漆だと20~30万円ほどすることもあります。

唐木位牌:2~5万円

唐木位牌は黒檀や紫壇、鉄刀木など「唐木」と呼ばれる木材を使用した位牌です。

唐木位牌の価格相場は、2~5万円といわれています。安いものは1万円程度のものもあるようですが、繊細な彫刻が施された位牌だと30万円近くすることもあります。

唐木は重量感があり、耐久性にも優れているのが特徴で、美しい木目から「木のダイヤモンド」と呼ばれることもあります。塗り位牌と比べ、木目を活かすために透明な塗装をすることが多く、金や蒔絵の装飾を施すことは少なめです。

モダン位牌:3万円程度

モダン位牌は従来のスタイルや伝統にこだわらない、現代的で自由なスタイルの位牌です。故人の趣味や意向を反映しやすいことから、近年人気が高まりつつある種類です。

価格相場は3万円前後が一般的です。ただし、素材やデザインによって1万円程度の場合もあれば塗り位牌や唐木位牌のように、細かい装飾や高級木材でできた位牌の場合、20万円以上する場合もあるようです。

モダン位牌は素材や形だけでなく色についてもデザイン性に富み、中にはクリスタル素材でできたものもあります。現代の住宅になじむシンプルな位牌も多くつくられています。

回出位牌・繰出位牌:3万円程度

回出位牌・繰出位牌も塗りや唐木タイプのもの、モダンなスタイルなど種類が豊富です。価格相場は3万円程度といわれていますが、安いものだと1万円程度、高いものは5万円ほどすることもあります。

同じ位牌の種類で値段が変わるのは?

塗り位牌は漆の種類で価格が変動

塗り位牌は主に合成漆と本漆に分かれ、本漆のほうが価格が高いのが一般的です。

本漆の価格が高めなのは、塗り・研ぎ・磨きなど複数の作業工程があって手間がかかるからです。加えて、本漆は塗り重ねる回数や塗りに使用する漆の種類、金粉・金箔のランクによって価格が変動します。

合成漆は工程が本漆に比べ簡略化される分、価格も比較的リーズナブルです。しかし、安いからと言って品質が低いとも限りません。合成漆は神社仏閣の内装塗料に使われることもあるほど、紫外線に強い特性があり、耐久性では天然漆をしのぐともいわれるからです。

また、合成漆の中には、本漆とよく似た光沢を持ち、見栄えもほぼ変わらないカシュー塗の位牌があります。カシュー塗はカシューナッツの実から抽出された液を主原料に、塗りや研ぎの工程を簡略化した位牌で、見た目の美しさとリーズナブルさから人気が高い位牌のひとつとなっています。

唐木位牌は台座の装飾で値段が変わる

唐木位牌は台座の装飾により、価格が高くなります。精巧な彫刻が施されたものほど手間がかかるためと考えられます。その他、ランクが高いものや希少な種類を使用した場合も、高価になる傾向があります。使用する木材によって仕上がりの色合いやツヤが変わることがあるからです。

本位牌を購入する場合の流れ

位牌の種類の決定

位牌を購入するときは、まず位牌のサイズや種類を選びましょう。一般的に大きさは先祖代々の位牌と同じか、少し小さめの位牌を選ぶことが多いです。

文字のレイアウトの決定

購入する位牌を決めたら、位牌に入れる文字のレイアウトを決めます。戒名・俗名のどちらを入れるか、没年月日を表と裏のどちらに入れるかを検討しましょう。

文字の色や梵字の有無の決定

位牌に入れる文字は、レイアウトだけでなく色も決める必要があります。文字の色は一般的に、表面は金か白、裏面は金色、白色、朱色を選べることが多いです。

宗派によっては戒名の上に梵字を入れることもあります。不明な場合は菩提寺に確認の上、梵字の有無を伝えましょう。

文字を彫るか書くかを選ぶ

位牌の文字は、彫るか書くかを選べる場合もあります。どちらを選ぶかは好みの問題ですが、一般的に塗り位牌の場合は、書く方が多いです。書いたほうが光沢感と相まって高級感が出ることが多いからです。

一方、文字を彫る場合は、唐木位牌のほうが立体感が出やすいといわれています。文字を彫る場合は手彫りか機械彫りかの選択肢もあります。一般的に手彫りより、機械彫りのほうが早く仕上がる傾向にあります。

手元に届く

位牌のデザインを決め、依頼してから手元に届くまでは、通常1~2週間程度かかります。中には3日ほどで納品するサービスを行っているところもありますが、別料金になる場合が多いので注意が必要です。

本位牌購入の注意点

四十九日までに準備する

本位牌は白木位牌と取り換えるために、四十九日法要までに準備します。

とはいえ、位牌は依頼してから仕上がるまで数日~2週間ほど見ておく必要があります。職人の手によって装飾が施される場合は、出来上がりまでに1か月以上かかることもあるでしょう。

本位牌は四十九日法要までに用意できるよう、なるべく早めに準備を始めましょう。もし四十九日法要まで時間がない場合は、急ぎで仕上げてくれそうなところを探してみてください。

曹洞宗や臨済宗は唐木位牌を選ぶことが多い

位牌は基本的にデザイン・予算はお好みで、宗派によって決まりごとがあるケースは少ないです。ですが、曹洞宗や臨済宗など禅宗では唐木位牌が選ばれやすく、その他の宗派は塗り位牌を選ぶ傾向があります。

曹洞宗や臨済宗では、仏壇も唐木のものを選ぶことが多いです。迷ったときは菩提寺に相談するほうがベターです。

文字入れの料金を確認

位牌の購入時は、文字入れの料金も確認しましょう。文字入れの料金設定は依頼するお店によって違うからです。

一般的に位牌本体の費用と名入れ代は別々で必要になることが多いですが、機械彫りの場合は無料の場合もあります。反対に、夫婦連名で依頼する場合は追加料金が必要になることや、文字数によって料金が変わることもあります。

文字入れの料金を確認する際に、レイアウトについても問題ないかもう一度確認しておくと安心です。一旦作業が始まると修正や返品が難しいので、しっかりチェックしてから依頼しましょう。

価格が安すぎる位牌は注意

位牌は種類によって価格相場が異なりますが、あまりに安すぎる位牌は避けるほうが無難です。位牌が曲がっていたり塗りにムラがあるケースも考えられるからです。もちろん安いものすべて品質が悪いとは限りませんが、位牌は長く使うものですし、よく考えて購入するほうがいいでしょう。

購入後は開眼供養が必要

位牌を購入して戒名を入れただけでは、故人の魂が入っていない状態です。必ず開眼供養を行いましょう。開眼供養とは、購入した位牌に故人の魂を入れる供養で、一般的に四十九日法要に合わせて行うことが多いです。

供養によって、白木位牌から本位牌に魂を移すことになるので、魂の抜けた白木位牌はお寺でお焚き上げなどの供養をお願いしましょう。通常、開眼供養は菩提寺にお願いしますが、縁のある菩提寺がない場合は葬儀社に相談されることをおすすめします。

本位牌の価格相場は1~5万円

位牌の種類に応じて価格は変動

位牌の価格相場は1~5万円程度が一般的です。ただし種類や位牌に使用する素材、加工方法などによって1万円以下の安価なものもあれば、数十万円ほどする高価な位牌もあります。

一概に価格だけで質が悪いと判断はできませんが、位牌は故人の魂が宿る場所といわれています。長く使う大切なものなので、購入時はよく考えて選ぶほうがいいでしょう。宗派によっては「一般的にこの種類を選ぶ」という傾向があるかもしれないので、不安な場合は菩提寺に確認しながら選ぶこともおすすめします。

関連記事一覧

お急ぎの方はこちら相談無料

050-5267-8472 24時間365日受付中
ページの
先頭へ