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2019.6.10

曹洞宗の葬儀の特徴は?葬儀の流れや作法、参列時のマナー

曹洞宗の葬儀の特徴は?葬儀の流れや作法、参列時のマナー

曹洞宗の葬儀を含め、仏教の各宗派では、それぞれの教義に基づいた儀式の流れや作法が決められています。宗派によって教義が異なるため葬儀の作法も異なりますが、中でも曹洞宗は特徴的といわれています。今回は曹洞宗の葬儀で見られる独自の作法や葬儀の流れ、参列時のマナーなどについてご紹介します。

曹洞宗の葬儀の特徴

曹洞宗は禅宗のひとつで、お釈迦様(釈迦牟尼仏)をご本尊、道元禅師と瑩山禅師を両祖として仰ぐ一仏両祖(いちぶつりょうそ)が特徴の宗派です。ご本尊がお釈迦様なので、合掌礼拝の際などに唱える題目は「南無釈迦牟尼仏(なむしゃかむにぶつ)」です。

授戒と引導を行う

曹洞宗の葬儀に対する考え方は、葬儀によって故人を仏弟子(お釈迦様の弟子)にすることに意義があります。葬儀では、「授戒」と「引導」を行うのが特徴です。

「授戒」は、仏弟子になるために必要な戒名・戒法を授かるためのものです。戒名とは仏門に入った者に授ける名前で、戒法は仏が制定した規定のことです。

「引導」は悟りを開くために、仏の道へ導き、悟りの世界(仏の世界)に導くことをいいます。

他宗派より葬儀がにぎやか

鼓鈸三通や御詠歌など音の出る儀式が多い

曹洞宗の葬儀は、「鼓鈸三通(くはつさんつう)」と呼ばれる儀式を行うのも特徴のひとつです。鼓鈸三通とは、「引磐(いんき)」や太鼓、「鐃祓(にょうはつ)」を用いて僧侶が音を打ち鳴らす儀式です。引磐は持ち手が付いた小さな鐘、鐃祓はシンバルのような形の仏具です。

一般的に三人の僧侶がそれぞれの仏具を用い、儀式の節目で掛け合うようにリズムよく打ち鳴らします。鼓鈸三通は音の響きから、チンドンジャランと呼ばれることもあります。鼓鈸三通は葬儀の中で2回行われるのが一般的です。

鼓鈸三通以外に、曹洞宗は御詠歌を唱えるのも特徴的です。曹洞宗の御詠歌は『梅花流御詠歌』と呼ばれるもので、鈴鉦を用いて歌うようにご本尊や両祖をたたえ、ご先祖さまを敬うこころを唱えます。

曹洞宗の葬儀は他の宗派と比べてにぎやか、派手といわれることがあります。にぎやかな印象があるのは、鼓鈸三通を行うために複数の僧侶が儀式に関わることや、御詠歌も含めて音の出る儀式が多いためと考えられます。

葬儀時間が長めといわれることも

曹洞宗は他の宗派よりも葬儀の時間が長くなることも多いです。葬儀が長くなりやすいのは、鼓鈸三通や御詠歌など、他の宗派で見られない儀式があることも影響しているでしょう。

祭壇に3つの掛け軸をかける

曹洞宗の葬儀は祭壇にも特徴があります。祭壇上部にご本尊(釈迦牟尼仏)、左に常済大師、右に承陽大師と3つの掛け軸を掛けるからです。

曹洞宗の葬儀の流れ

  1. 導師入場・開式
  2. 剃髪(ていはつ)
  3. 授戒
  4. 読経・焼香
  5. 引導法語
  6. 山頭念誦(さんとうねんじゅ)
  7. 出棺

導師入場・開式

導師とは引導を渡す僧侶のことです。僧侶が入場すると、葬儀・告別式が始まります。

剃髪(ていはつ)

導師が偈(げ)を唱え、剃髪を行います。剃髪とは故人の髪の毛を剃り、仏弟子の姿とすることです。実際に故人の髪の毛を少し剃ることもありますが、一般的にはカミソリで剃る動作をすることが多いです。

授戒

酒水(しゃすい)

清い水を手向けます。

懺悔文(さんげもん)

生涯で犯したとされる罪を反省します。

三帰戒文(さんきかいもん)

仏陀の教えを守り、修行者として帰依することを誓います。

三聚浄戒(さんじゅうじょうかい)・十重禁戒(じゅうじゅうきんかい)

導師が用意した法性水を故人の頭や位牌に注ぎます。

血脈授与(けちみゃくじゅよ)

血脈(お釈迦様から教えを受け継いだ僧侶、故人までの名前が記された仏法の系譜)を霊前に供えます。

読経・焼香

入棺諷経(にゅうかんふぎん)

『大悲心陀羅尼(だいひしんだらに)』と回向文を唱え、焼香を行います。

龕前念誦(がんぜんねんじゅ)

『十仏名(じゅうぶつみょう)』と回向文を唱えます。

挙龕念誦(こがんねんじゅ)

『大宝楼閣陀羅尼(だいほうろうかくだらに)』を唱え、鼓鈸三通(くはつさんつう)を行い、邪気を払います。

引導法語

導師が故人の生前を偲び徳をたたえる漢詩(法語)を唱えます。「法炬(たいまつ)」と呼ばれる、松明(線香)を模した仏具を使って右回り、左回りに円を描いて迷いと邪気を払います。

松明(線香)を模した仏具は「払子(ほっす)」と呼ばれる毛が先についた棒で、故人が迷わず仏の道に進めるように悟りの世界へと導きます(引導)。引導の最後の方に、導師が「喝」というのも特徴的です。

山頭念誦(さんとうねんじゅ)

「山頭」とは火葬場を指し、仏弟子となった故人の仏性が覚醒を助けてもらえるように祈願します。

出棺

告別式を終えたあと回向文を唱え、再度鼓鈸三通を行います。導師が退場し、出棺となります。

寺院によって葬儀の流れが変わることも

曹洞宗の葬儀の流れは口伝で伝承されることが多く、各寺院によって順番が違う場合もあります。例えば 鼓鈸三通を3回行う寺院や、法性水をかけるのは懺悔文の時に行う寺院もあります。

曹洞宗の葬儀を行う場合のお布施の相場

明確な金額マナーはなし。菩提寺に相談を

曹洞宗の葬儀では、明確な相場はないのが実情です。一般的に30~50万円程度のお布施を包むことが多いようですが、僧侶の人数や戒名によって変動すると考えられます。

御布施の金額は、地域やお寺によっても差があるので、菩提寺がある場合は直接相談するといいでしょう。菩提寺がなく、葬儀社に紹介してもらった場合は、葬儀社に相談されることをおすすめします。最近は初七日法要を葬儀と合わせて行うことも多く、合わせて渡すこともあります。

お布施の包み方について、詳しくは下記のページで解説しています。

御布施は人数分を用意するのが一般的

曹洞宗の葬儀は鳴り物を必要とするため、導師のほかに脇導師や役僧など、複数の僧侶に依頼することが多く、お布施は人数分を包むのが一般的です。

脇導師とは導師に次ぐ位にあり、導師を補佐する役目の僧侶のことです。役僧は儀式の進行の補助をする僧侶の呼び名です。脇導師は導師の1/2程度、役僧1/3程度をそれぞれ用意することが多いです。

戒名代をお布施に追加して渡すことも

曹洞宗の場合、戒名の格式によってもお布施の金額が変動しやすく、特別な戒名をいただいた場合は「戒名御布施(戒名料)」として渡すこともあります。

一般的には曹洞宗の戒名は故人の人柄や願いを表す2文字の「道号」と、曹洞宗の代表経典の中から、故人にふさわしい漢字2文字を与える「戒名」、性別や年齢、地位を表す(信士/信女、居士/大姉)2文字の「位号」という、6文字で構成されます。

ですが、生前に社会や寺院に対して多大な貢献をしたと認められれば、院殿号や院号を与えられます。院殿号や院号を与えられると戒名が9文字になることもあり、お布施と合わせて70~100万ほど包む場合もあるようです。

お車代・お膳料は5,000~20,000円程度が目安

他の宗派の葬儀と同じく、僧侶にはお布施以外にお車代やお膳料を包むこともあります。一般的にお車代・お膳料は一人あたり5,000~20,000円程度が目安といわれています。御布施と同じく、僧侶の人数分を包むといいでしょう。

曹洞宗の葬儀を行う際の作法

略式数珠を使用することが多い

曹洞宗の葬儀では、略式数珠または正式数珠のどちらを用いてもOKですが、一般の人は略式の数珠を使用することがほとんどです。略式数珠とは各宗派共通の一重の数珠です。

曹洞宗の正式数珠は「看経(かんきん)念珠」と呼ばれ、108玉から成る二重の数珠です。同じ禅宗である、臨済宗の正式念珠と似た形が特徴ですが、曹洞宗の場合、銀もしくは金属の輪が付くのが特徴です。

数珠は自分の宗派の形を使用してOK

曹洞宗の葬儀に参列する場合は、自分の宗派の数珠を持参すればOKです。相手の宗派に合わせる必要はないからです。

合掌は数珠を左手に、軽く指と指を合わせる

曹洞宗の作法では、数珠を左手にかけ房が下に来るようにします。右手は添えるようにして両手で挟み、合掌します。指と指は軽く合わせる程度とされています。

曹洞宗の焼香の回数は2回

焼香の方法は宗派によって異なりますが、曹洞宗葬儀における焼香の作法は2回が一般的です。ただし、会葬者が多い場合は時間の都合上、焼香を1回にするようアナウンスされることもあります。

1回目は最初のお焼香は主香(しゅこう)、2回目は 従香(じゅうこう)と呼ばれることもあります。

  1. 祭壇の焼香台に進み、遺族と参列者にそれぞれ一礼する
  2. 合掌し、ご本尊やご遺影、ご位牌に一礼する
  3. 右手の3本の指(親指、人差し指、中指)で抹香を軽くつまみ、左手を右手の下にそえて額の高さに持ち上げて押し頂き、お香を炭の上にのせてくべる
  4. 2回目は1回目より少量のお香を右手でつまみ、額に押し頂かず、静かにそのまま香炉にくべる
  5. 再びご本尊やご遺影、ご位牌に一礼する。
  6.  

  7. お数珠を両手にかけて合掌・礼拝し、遺族や参列者に一礼して席に戻る

お焼香のスタイルは、立礼焼香、座礼焼香、回し焼香などの種類があります。回し焼香の場合は、焼香炉が順番に回ってくる、終わったら隣の人に渡しましょう。

曹洞宗の葬儀参列時のマナー

香典の表書きは「御香典」「御仏前」が一般的

曹洞宗の葬儀に参列する場合、香典の表書きは「御香典」または「御仏前」が一般的です。多くの宗派は四十九日では「御霊前」、四十九日以降を「御仏前」としますが、曹洞宗では極楽浄土の考え方がないためです。

ただし、葬儀に参列する前に曹洞宗かどうか分からないこともあるでしょう。あらかじめ宗派が分からない場合は表書きを「御霊前」としても問題ないと考えられます。

その他、香典袋の書き方や選び方について詳しくは、香典の金額相場はいくら?葬儀・お葬式の香典マナーまとめで解説しています。

香典の金額は一般的な相場と同程度

曹洞宗の葬儀に参列する場合の香典金額は、一般的な相場と同程度でいいでしょう。友人・知人や会社関係者の場合は5,000~10,000円程度、隣近所は3,000~5,000円程度が相場とされています。身内の場合は年齢・間柄に合わせて10,000~100,000円程度包むのが一般的です。

曹洞宗の葬儀は儀式が多く荘厳さが特徴

曹洞宗の葬儀は、故人を仏弟子になるための「授戒」を行い、悟りの世界へ導く「引導」が特徴のひとつです。にぎやか、派手といわれることがあるのは「鼓鈸三通」や御詠歌などの特徴的な儀式があることも影響しているのでしょう。

特徴的な儀式が多いことから、曹洞宗の葬儀にかかる時間は長めですが、鳴り物を使うこともあって荘厳さも感じられる葬儀といえます。葬儀の流れやお焼香の作法、お布施の相場などについては、住んでいる地域や菩提寺によって異なることが多いです。不明な点は僧侶や葬儀社に相談することをおすすめします。

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