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2018.9.27

密葬の費用相場は一般葬の半分以下、ただし費用以外の注意点も

密葬の費用相場は一般葬の半分以下、ただし費用以外の注意点も

密葬とは家族や親族、ごく親しい友人のみで行う小規模の葬儀です。一般葬に比べ相場の費用が安いといわれる葬儀形式ですが、実際のところいくらくらいかかるのでしょうか。
今回は密葬の費用相場と内訳、葬儀を行う際の注意点などについてご紹介します。

密葬の費用相場

密葬費用は50~100万円が相場

密葬を行う場合の費用は、およそ50~100万円程度が相場といわれています。
一般的な葬儀を行う場合の費用相場は約195万円というデータがあり、密葬の場合一般葬の半分~1/4程度の料金でおさまるケースが多いと考えられます。(「第11回 葬儀についてのアンケート調査報告書」一般財団法人日本消費者協会)
相場費用に幅があるのは、同じ密葬でも形式や内容によって金額が変わってくるためです。その他、葬儀社によっても費用は異なります。

密葬は形式によって費用相場が変わる

一口に密葬といっても、家族葬形式、一日葬形式、直葬形式などの形式に分かれます。
それぞれの形式に共通することは、参列者を家族やごく親しい人だけに絞って最低限の人数で小規模の葬儀を行うということです。

家族葬形式の密葬:80~100万円

家族葬形式の密葬は、一般葬と同じようにご遺体の搬送、安置、納棺を行い、通夜、葬儀・告別式を経て火葬という流れで行う葬儀形式です。
家族葬形式の密葬の場合、費用相場は80~100万円といわれています。
ただし、家族葬形式の場合、参列者の数以外に祭壇や棺の種類などによっても費用は変わってくるでしょう。
葬儀ナビでは、参列者30名までに対応した家族葬形式の場合、基本料金が45万円~となっています。
家族葬形式で密葬を行うメリットは、一般葬より参列者の数が絞られることで、親しい人だけでゆっくり故人を見送ることができることです。
また、葬儀の流れ自体は一般葬と同じ流れになるため、直葬よりも時間をかけて故人を見送れるのも特徴といえるでしょう。

一日葬形式の密葬:40~60万円

一日葬は、ご遺体の搬送、安置を終えたあと通夜を省略し、葬儀・告別式のみで火葬を行う葬儀形式です。
一日葬形式で密葬を行う場合の費用相場は、40~60万円といわれています。
葬儀ナビでは、参列者が30名までの場合で基本料金が33万円~となっています。
一日葬は、一般葬や家族葬のように2日間かけて行う葬儀を1日で行うことにより、費用や遺族の身体的負担を軽減することができるのが特徴です。
身内が多忙で時間が取れない人がいる場合や、高齢者が多く身体的負担をかけられない場合に選択肢のひとつとなるでしょう。

直葬形式の密葬:20~40万円

直葬形式の密葬は、通夜や葬儀・告別式を行わず、火葬だけで故人を見送るシンプルな葬儀形式です。
直葬形式で行う場合の相場費用は20~40万円、高くても50万円程度というケースが多いようです。
葬儀ナビでは参列者10名までの場合基本料金が18万円~となっています。
密葬形式の場合、一般葬や家族葬形式などに比べ、葬儀の流れを一部省略するため、費用も抑えられる傾向にあるようです。葬儀自体を省略することにより、必要な手続きや打ち合わせも減り、遺族の負担も軽くなるのがメリットと考えられます。
故人を偲ぶ気持ちには変わりないものの、身内が少ない場合や周囲の理解を得られた場合などに選ばれることもあります。

本葬をする場合は追加費用が必要

本葬とは、密葬を終えたあと、一般の参列者を対象に葬儀・告別式、お別れ会、偲ぶ会などを行うことをいいます。故人が著名人や大企業の関係者の場合などの場合は、一般参列者が大勢見こまれるため、密葬後に本葬をすることが多いです。
密葬にも家族葬形式などがありますが、密葬と家族葬、一日葬、直葬(火葬式)との違いは、本葬を行うか行わないかという点にあるといえます。
密葬後に本葬を行う場合の費用相場は、どの程度の人数が来るかによって異なります。
仮に本葬の参列者が50人で、一人あたり15,000円の予算とすれば、本葬の費用は約75万円となります。
家族葬形式の密葬の費用が80万円かかった場合は、本葬と合わせて155万円が必要になるでしょう。一方、直葬形式の密葬を40万円で行った場合は、本葬と合わせて115万円ほどの費用がかかることになります。
本葬の形式や内容については、特に決まりがありません。会場もセレモニーホールやホテル以外にレストランや料理店など故人ゆかりのお店を会場にすることも可能です。
費用については、お別れ会や偲ぶ会という形式で行う場合は会費制が一般的ですが、プラン内容は葬儀社によってまちまちです。
より低価格の業者を探したり、葬儀内容を見直すことにより、費用の節約は可能と考えられます。遺族の意向に沿って予算や場所、雰囲気イメージなどを相談するといいでしょう。
本葬を会費制で行う場合は、香典を辞退するお知らせをするのが一般的です。

一般の場合本葬はしないことが多い

本来、密葬は本葬を行うことが決まっていて、その前にごく近しい身内だけで内々に葬儀を行うことをいいます。
ですが、一般の場合は本葬を行わないケースも多いです。近しい間柄の人だけで、気兼ねなくこじんまりと故人を見送りたい場合や、故人の遺志がある場合などは尊重して本葬をしなくてもかまいません。
近年は密葬という言葉自体も、参列者を限定する葬儀という意味や、家族や親しい人だけで故人を見送る小規模な葬儀という意味も持つようになってきています。
葬儀社によっては、直葬形式の葬儀プラン名に密葬という言葉を使うケースもあり、本来の意味との境界線はあいまいになっているのが実情です。

密葬の主な内訳と費用相場

密葬の費用内訳は、主に葬儀費用一式と飲食接待費用、宗教者への謝礼の3つに分かれます。
割合としては葬儀一式費用が全体の半分、残りを飲食接待費用と謝礼にあてるケースが多いようです。

葬儀一式費用

葬儀費用一式は、葬儀に必要な物品やサービスなどにかかる費用のことです。
例えば祭壇や棺、会場設営や式場使用料、火葬場の利用料などがあげられます。
密葬の場合、参列者を絞る分、豪華な祭壇や式場装飾が不要になることが多いため、費用を抑えられることが多いです。
費用相場は、どのような形式で行うかによって異なりますが、葬儀費用全体の約半分ほどになることが一般的です。

飲食接待費用

飲食接待費用は、通夜や葬儀・告別式の後に参列者に食事をふるまう、通夜ぶるまいや精進落としなどにかかる費用のことです。
「第11回 葬儀についてのアンケート調査報告書」(一般財団法人日本消費者協会)のデータによると、一般葬の場合、飲食接待費用の費用相場は約31万円となっています。
ですが密葬は参列者の人数が一般葬より限られるので、飲食接待費用も相場より抑えられるでしょう。
一般的に、通夜ぶるまいの場合で、1人あたりの平均4,000円程度といわれています。ただし料理のグレードによって、2,000円程度で済む場合もあれば、6,000円程度となることもあるでしょう。アルコールを飲む人の人数によっても変動するでしょう。

宗教者への謝礼

葬儀形式に関わらず、密葬でも多くの場合、仏教や神道、キリスト教など宗教者を招き葬儀を行います。宗教者への謝礼は、お世話になった宗教者に対し、お礼の気持ちとして渡すものです。
一般葬の場合で、仏式葬儀であれば、読経や戒名料としてお布施を用意するほか、お車代や御膳料なども準備します。
神式葬儀の場合は御神饌料、キリスト教式葬儀では献金などをお布施の代わりに渡します。
謝礼金の費用相場は、一般葬の場合約47万円といわれています。(「第11回 葬儀についてのアンケート調査報告書」一般財団法人日本消費者協会)
宗教者への謝礼は、葬儀規模によって左右されることは少ないため、密葬でも同じくらいの相場と考えられます。
ただし、謝礼金についてはいくらという決まりがなく、地域差もあります。依頼する宗教者によっても必要な費用は異なるでしょう。
最近は無宗教式で葬儀を行うケースも増えているので、謝礼金自体を節約できることもあります。
謝礼金について悩んだ場合は、依頼する寺院などに直接たずねても失礼にはあたりません。はっきりした返答を得られない場合は、周囲の人や年配の親族に相談するのもひとつです。

密葬の費用を抑える方法

葬祭費や埋葬料などの制度を活用

多くの自治体では、国民健康保険に加入している人に対して葬祭費、社会保険に加入している場合は埋葬料の支給が行われています。その他、生活保護を受けている方であれば、葬祭扶助制度が利用できる場合があります。
葬祭費の支給額は1~7万円と、自治体によって異なります。埋葬料は5万円程度の支給が一般的です。
葬祭費・埋葬料の支給には申請が必要で、申請の期限も決まっています。制度について分からないことがあれば、早めに相談・申し込みへ行きましょう。

葬儀保険でカバー

保険会社によっては、葬儀費用をカバーするための保険を用意している場合があります。
加入していれば、いざというときの負担軽減にも役立つでしょう。
ただし加入してすぐ支給されるかどうかは保険会社によって異なるため、早めに相談へ行くことをおすすめします。

密葬の失敗を防ぐ方法

複数の葬儀社に見積もりを取る

密葬を行える葬儀社は数多くありますが、葬儀社によってプラン内容は変わり、含まれるサービスも異なります。
一見安いと感じても、表記されている料金では実際の葬儀にかかる費用の一部しか賄えず、最終的に高額になるケースもあります。
思ったより追加料金がかかった、というトラブルを防ぐためにも、まずは複数の葬儀社に見積もりを取り、比較することをおすすめします。
より安い費用で行える葬儀社や、自分たちの希望を叶えられるプランが見つかるかもしれません。

比較サイトを利用

葬儀社の見積もりを取るのに活用したいのが、インターネットの比較サイトです。
1社ずつ葬儀社に連絡を取り、見積もりを依頼するのは手間がかかることです。インターネットの比較サイトであれば、情報を入力することで一度に複数の見積もりを取ることができるでしょう。
葬儀社選びでは、地域の葬儀社だけでなく、さまざまな葬儀社を比較するほうがいいともいわれています。比較サイトを活用すれば、自分たちの希望に沿う予算、わかりやすいサービスを提供している葬儀社を探すのに役立つはずです。

費用の見積もりは細かく確認

密葬をどのような形式で行う場合も、葬儀プランに必要なサービスや物品が全て含まれているか確認することが大切です。
見積もりが出たら一つずつ項目をチェックし、追加料金がかかる可能性についても確認しましょう。

密葬を行う際の注意点

密葬をする場合は周囲へ配慮を

密葬は参列者を限定し、近しい間柄の人だけで行うことになるため、周囲への配慮が必要です。
葬儀は遺族や故人だけでなく、付き合いの程度に関わらず一般の人も故人とお別れをする、社会的な場でもあるからです。葬儀に呼ばれなかった人の中には、憤りや悲しみを感じる人がいるかもしれません。
安易に密葬を行うと、後々人間関係のトラブルを引き起こす可能性もあるので注意が必要です。お金の問題ではないため、一旦トラブルになると長引くケースや禍根を残すこともあるからです。
地域によっては慣習やしきたりを重んじる場合もあり、親族の中にも密葬についてなじみがない人がいるかもしれません。
いざというとき、遺族の気持ちを周囲に伝えてもらえるよう、本人や遺族の気持ちを丁寧に伝え、親族にも理解を得ておくようにしましょう。

本葬を行わない場合は丁寧な対応を

密葬形式で葬儀を行い、その後本葬を行わない場合は、故人とお別れがしたくてもできない一般参列者が大勢出てくる可能性があります。
失礼にならないよう、なるべく葬儀後2週間以内には、訃報のお知らせと密葬で葬儀を終えたこととともに、事後の報告になったお詫びなどを手紙やはがきでお知らせしましょう。
密葬の場合香典や供物、供花を辞退するケースが多いです。辞退する場合は、その旨もお知らせに記載しましょう。

葬儀後に弔問客が訪れることも

お知らせを出しても、故人と付き合いがあった人の中には、お線香だけでもあげたいと葬儀後弔問に訪れる可能性があります。
故人が付き合いの広い人であれば、予想外に大勢の弔問客が訪れることもあるでしょう。
弔問に訪れた人の中には香典や品物を持参されることもあります。
あらかじめ香典辞退の旨をお知らせしていた場合は、受け取らないのが基本です。
品物については返礼品で対応しましょう。香典についても郵送されてきた場合は返礼品で対応するのが一般的です。
葬儀後の弔問については、あらかじめお知らせでお断りするという方法もありますが、トラブルにならないよう慎重な対応が必要です。
故人が顔の広い人であった場合などは、葬儀形式から見直すということも踏まえ、葬儀社と相談するほうがいいでしょう。

香典は減る

密葬は一般葬に比べ費用が抑えやすいのが特徴です。しかし、本葬を行わない場合は参列者の人数も限られるため、香典も少なくなると考えられます。香典を辞退する場合はなおさらでしょう。
香典を葬儀費用に充当するつもりでいる場合は、思ったより持ち出しの費用が増えるかもしれません。
費用の負担がどの程度になるかについても、葬儀社としっかり相談し把握しておくことが大切です。

密葬の費用相場は一般葬の半分~1/4

葬儀形式や費用の詳細は葬儀社と相談を

葬儀を密葬で行う場合の費用相場は、50~100万円と一般葬の半分~1/4程度になるのが一般的です。
とはいえ一口に密葬といっても家族葬形式や一日葬形式、直葬形式などの形式があり、本葬を行うか行わないか、香典を辞退するかなどによっても予算は変わってくるでしょう。
葬儀社によっても密葬プランの料金設定はさまざまで、含まれる項目も異なります。
まずは信頼できる葬儀社を見つけるためにも、複数の葬儀社に見積もりを取り、希望に沿う葬儀ができる業者を見つけましょう。見積もりや追加費用などについて納得した上で、詳しい葬儀内容について相談されることをおすすめします。

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