2018.1.18

位牌と仏具の選び方

位牌と仏具の選び方

仏壇を用意するなら位牌と仏具が必要です。位牌や仏具はそれぞれ素材、デザインともにさまざまで、気を付けたいポイントもいくつかあります。
今回は位牌と仏具の選び方についてご紹介します。

位牌の種類

白木の位牌と本位牌

位牌はもともと中国で盛んだった儒教が使用していた道具で、日本に伝わったのち、位牌として使われるようになったといわれています。
位牌には、白木でできた位牌と、本位牌という種類があります。本位牌は、黒塗りや濃い色の木材を使用したもので、中には金飾りが施されたものもあります。

位牌は四十九日法要を節目に取り換える

白木の位牌は仮位牌とも呼ばれ、葬儀から四十九日の忌明けまで祭壇に祀る位牌です。
四十九日の忌明けを過ぎると、本位牌と呼ばれる黒の漆塗りや唐木などを使った位牌を用います。本位牌は表に戒名、裏には没年月日と俗名、享年を彫り入れます。戒名とは亡くなった人が死後、浄土で名乗る、新しい名前です。
本位牌は、仏壇・仏具店に依頼してつくってもらいましょう。できあがるまで10日ほどかかることが多いので、依頼するときは余裕を持ってお願いすることが大切です。

仏壇には本位牌を安置しよう

人によっては「本位牌を用意しなくても、白木の位牌をそのまま祀ればいいのでは?」と思われるかもしれません。ですが、白木の位牌はあくまで仮の位牌です。
例えば、本位牌なら必ず戒名が刻まれますが、白木の位牌は葬儀のときに戒名が用意できなければ、書かなくても問題ないとされています。
何より、白木の位牌のサイズだと、そもそも仏壇には入らないサイズであることがほとんどです。気持ちを切り替える機会として、四十九日法要が終わったら菩提寺に納め、供養することをおすすめします。

位牌を置く場所は右奥が最上位

仏壇に向かって右奥が最上位となります。先祖代々の位牌を右奥、左奥、一段下がって右、左という順に並べます。基本的に右側が古い位牌、左側がより新しい位牌になるようにします。

位牌の選び方

大きさは仏壇に合わせる

位牌を選ぶポイントのひとつは大きさです。サイズが大きすぎると、仏壇に入らないことがあるからです。位牌を安置する場所の寸法を把握し、仏壇の内寸に合わせて位牌の大きさを選びましょう。位牌を安置する場所は、ご本尊の下の段が基本です。
仏壇のスタイルにもよりますが、一般的に上置き仏壇の場合だと、位牌の大きさは4~4.5寸、台付き仏壇の場合は、4.5~5寸にすることが多いです。
1寸は約3㎝なので、4.5寸だと約13.5㎝ということになります。ただし同じ4.5号でも、位牌の種類が違うと、総丈が若干異なる場合があるので注意しましょう。

先祖代々の位牌より小さい位牌にする

仏壇には、個人のもの以外に、たくさんいる先祖の位牌も一緒に置くことが多いです。初めて位牌を用意するときも、両方を用意するのが一般的です。
その際、個人の位牌は先祖代々の位牌より少し小さめのものを用意するのが基本です。地域によっては、女性の位牌は男性より少し小さめにする、というケースもあるようです。

位牌のデザイン

位牌のデザインは、上部や台座、位牌の足の部分の形によってさまざまな種類があり、シンプルなものや、装飾が施された豪華なものまでデザインが分かれます。最近は美しい蒔絵が施されているものや、少し特徴のある漆塗りの位牌も登場しています。
位牌のデザインについては特に決まりがないので、初めて用意する場合は、故人にふさわしいと思うものを選ぶといいでしょう。すでに位牌がある場合は、同じ形のものでそろえるのが一般的です。

主なデザインの種類

春日型位牌 上部は半円形、台座に直線が多い最もシンプルなデザインです。台の部分に蓮華台を使ったものは蓮華付春日位牌と呼ばれます。
勝美型位牌 上部が木瓜型で、台座に蓮華や金虫の塗装飾、台座の下部に前垂れがついたデザインです。装飾が多い分、春日型に比べ豪華な印象になります。
葵角切型位牌 上部が木瓜型、台座に蓮華の装飾、下部に門構えのような前垂れがついた位牌です。春日型や勝美型より幅が広いことが多く、夫婦連名の位牌によく用いられます。
猫丸型位牌 上部が木瓜型、台座に蓮華の装飾、台座の脚が猫の後ろ脚のようにまるまっているのが特徴の位牌です。金粉が多く使用され、豪華な印象になります。葵角切型より、さらに幅広のデザインです。
呂門型位牌 上部が春日型よりなだらかな半円形になっていて、台座がゆるいコの字型になった位牌です。シンプルですが、台座には金が使われ豪華に見え、モダン位牌にも使われることが多いです。楼門型と呼ばれることもあります。
千倉型位牌 呂門型に似たデザインで、台座に蓮華の装飾や彫刻が施された、豪華なデザインです。台座の脚は、コの字型が少し広がったような形になっています。

位牌の素材

唐木や漆塗りが定番

位牌の素材は、黒檀、紫檀といった唐木や、黒塗りの漆などが定番です。基本的にどんな素材を選ぶか、明確な決まりはありません。ですが、臨済宗や曹洞宗のような禅宗の場合は唐木、ほかの宗派は漆塗りの位牌を選ぶことが多いようです。位牌の素材の選び方は地域差もあるようなので、菩提寺や仏壇・仏具店に相談するほうがよさそうです。

浄土真宗では位牌をつくらない

どのような位牌を用意するかは宗派によって違いがありますが、浄土真宗の場合は、そもそも位牌をつくらないのが一般的です。その代わりに、法名や没年月日を過去帳や法名軸という掛け軸に記します。過去帳はどの宗派でも使用する、亡くなった人の法名と俗名、没年月日を記しておく帳簿です。法名とは、他の宗派でいう戒名のことです。
ただし、最近は地域によって、浄土真宗でも漆塗りの位牌を用意し、法名を記して供養するケースもあるようです。基本的には位牌は必要ないことがほとんどですが、念のため菩提寺に確認しておくと安心かもしれません。

位牌が多すぎて仏壇に入らないときの対処法

過去帳や繰り出し位牌を用いて祀る

代々の先祖を弔うとなると、場合によっては位牌の数が多すぎて仏壇に入りきらなくなることがあります。とはいえ位牌は必ずしも仏壇に入れる必要はありません。もしも入りきらないとなった場合は、過去帳や複数の位牌を納められる繰り出し位牌に移し替えましょう。
移し替えるときは、僧侶に事前に僧侶に話を通しておくようにしてください。

仏具を用意する

まず三具足を揃える

仏具は宗派によって用意するものが異なりますが、必ず揃えたいのは三具足です。
三具足とは、燭台、花立て、香炉のことです。燭台にはろうそくを立て、花立ては供花を飾るためのものです。香炉は、お線香や抹香を焚くのに使います。
仏教では、ろうそくの灯りが仏様の知恵、お花が仏様の慈悲、お香は清浄を表します。
もし仏壇のスペースに余裕があれば、燭台と花立てを一対ずつ用意するといいでしょう。五具足と呼ばれ、より正式な仏具の形になります。

優先して用意する仏具

三具足以外に、宗派を問わず優先して用意したい仏具がいくつかあります。

  • 鈴(りん)
  • 仏飯器(ぶっぱんき)
  • 茶湯器(ちゃとうき)
  • 仏器膳
  • 高坏(たかつき)
  • 灯籠(とうろう)

鈴は、仏壇にお参りするときや、読経のときに合図として鳴らす仏具です。一般的な鈴は、下に敷く座布団のような台と、鈴棒がセットになっています。
最近は省スペースの鈴もあり、種類が豊富です。仏壇の大きさに合わせたり、音色、デザインから気に入ったものを選びましょう。

仏飯器

仏様に炊き立てのご飯を入れて供えるための器です。素材は陶器や真鍮などありますが、ほかの仏具とそろえるといいでしょう。

茶湯器

仏様にお茶やお湯、水を供えるための器です。普通の湯飲みで場所を取るので、専用の器を用意しましょう。

仏器膳

仏様用の器をのせるためのお膳です。仏飯器と茶湯器は仏器膳にのせてお供えします。

高坏

お菓子や果物を供えるものです。お供えをするときは、半紙を敷いてのせるのが一般的です。

灯籠

仏壇の内部を明るく照らすための証明です。両側に一対で飾ります。

必要に応じて用意したい仏具

ほかにも日々お参りするときや、仏事に必要な仏具も用意しておくといいでしょう。

  • 線香差し:お線香を入れておく仏具です。
  • マッチ消し:お線香を付けるために使用したマッチを消すための入れ物です。
  • ローソク消し:ローソクの火を消しやすくする仏具です。お参りのあと、息を吹きかけなくても手で仰ぐだけでサッと消せます。
  • 盆提灯:お盆のときに仏様を迎えるための提灯です。
  • 霊供膳:仏事のときに仏様の食事を供えるための道具です。
  • 経机(きょうづくえ):宗派の教本をのせるための机です。仏事のときは、お供えものを供えたり、三具足を置くなどして、お参りしやすくするために使います。

仏具の素材

仏壇の大きさに合う大きさで、素材を統一する

仏具の素材は、木製のものから、陶器、銅、金襴、樹脂など多岐にわたり、価格もさまざまます。「こうしなければならない」といった難しい決まりはないようですが、統一感を出すために、ひとつの素材でそろえるほうがいいでしょう。
それぞれのサイズは仏壇に合わせた大きさのものを選びましょう。

仏具の飾るときの注意点

仏壇の中心には、ご本尊を安置する

仏具は、ご本尊を安置してから飾るようにしましょう。ご本尊はお釈迦様や大日如来、阿弥陀如来、観世音菩薩など、宗派ごとに異なります。
ご本尊は仏壇の中心にあたる、須弥壇に安置することが多いです。須弥山は、世界の中央にそびえるという須弥山を意味します。

宗派によって必要な仏具、置く場所が異なる

ご紹介した仏具以外に、浄土真宗の場合は御文箱や和讃箱なども必要です。宗派によって必要な仏具が異なるので、購入するときは注意しましょう。
仏壇に仏具をどのように飾るかも、宗派によって異なります。ご本尊や位牌の祀り方と合わせて菩提寺や、仏壇・仏具店などに相談するほうがベターです。

位牌や仏具を選ぶときは大きさ、素材などよく検討を

分からないことは仏壇・仏具店に相談しよう

位牌や仏具を選ぶときは、大きさや素材など十分に検討することが大切です。デザインや素材は、基本的に好みに合うものを選んでよさそうです。ただし、宗派によって決まりや、必要なものが異なる場合もあるので注意が必要です。
分からないことは曖昧にせず、菩提寺や仏壇・仏具店に相談してから購入するといいでしょう。

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