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2018.3.23

新盆・初盆~忌明け後はじめてのお盆の迎え方

新盆・初盆~忌明け後はじめてのお盆の迎え方

新盆は初盆とも呼ばれ、故人が亡くなったあと、忌明けをしてから初めて迎えるお盆のことをいいます。
お盆はご先祖様の霊が家に帰ってくる期間といわれ、何かしらの供養を行うのが一般的です。新盆・初盆は故人が霊となって初めて帰ってくるお盆なので、いつもより丁寧な供養をするほうがいいとされています。
今回は新盆・初盆を迎えるときの準備や供養の方法についてご紹介します。

新盆・初盆の迎え方

新盆・初盆の法要を行う

お盆はお供えものやお墓参りなどをしてご先祖様をお迎えするのが一般的です。新盆・初盆のときは、通常の迎え方に加えて、法要を行い会食の席を設けて供養をすることが多いです。僧侶や親族、友人・知人を招いて法要を行うことにより、いつもより丁寧な供養になるとされるからです。

忌明け前にお盆がくる場合は、翌年が新盆・初盆に

新盆・初盆は忌明けをして初めて迎えるお盆です。忌明けより前にお盆を迎える場合は、新盆・初盆は翌年に行います。
一般的に、四十九日(七七日)の法要を終えた段階で忌明けとし、喪が明けたことになります。

新盆・初盆のスケジュールと準備

お盆は地域によって、7/13~8/16とする場合と、8/13~8/16とがあります。7月と8月、どちらに行う場合でも、新盆・初盆のスケジュールは同じです。

準備すること
13日まで 仏壇・仏具の掃除、お墓の掃除、精霊棚の準備
13日(迎え盆・お盆の入り) 精霊棚の飾り付け、迎え火を焚く
14~15日 法要、お墓参り
16日(送り盆・お盆の入り) 送り火を焚く

新盆・初盆の流れ(1)精霊棚の準備

精霊棚は盆棚ともいい、ご先祖様の霊を迎えるための棚です。お盆の期間中は位牌も精霊棚に安置します。精霊棚は新盆・初盆に限らず、浄土真宗以外の宗派では準備するもののひとつです。自宅に精霊棚がない場合は、仏具店でセットになったものが販売されています。
精霊棚は12日までに棚やお供えものを用意し、13日の迎え盆に合わせて飾り付けをする流れが一般的です。準備が整ったあとも、ご先祖様が帰ってきている16日の夕方まで、お供えものとお水は毎日交換し、火もなるべく絶やさないようにしてください。仏壇の扉は、位牌を出している期間中閉めておきます。
お供えものの種類や飾り方については、宗派や地域によって違うこともあります。分からないときは寺院や年配の人に尋ねるといいでしょう。

精霊棚の飾り方

  1. 仏壇の前に小机や台を置き、真菰(まこも)のゴザを敷く
  2. 位牌を精霊棚の中心に飾る
  3. 鈴や三つ具足を置く
  4. 初物の野菜、果物、お菓子、精霊馬、お花、お団子などを供える
  5. お盆の期間中は家族と同じ食事(霊供膳)を朝昼晩と三回お供えする
精霊馬とは

精霊馬は、キュウリを馬、ナスを牛に見立てて、割り箸などで足をつけたお供えものです。
馬や牛といった動物に見立てるのは、ご先祖様の霊に対して、「この世に帰って来るときは馬にのって一刻も早く、あの世へ戻るときは牛に乗ってゆっくりとお帰りください」という願いからです。

お盆に用意するお団子とは

お盆に用意するお団子は、供える日によって「お迎え団子」、「おちつき団子」、「お供え団子」、「送り団子」など名前があります。お供えするお団子自体は、何もつけない白いお団子が一般的です。ただし地域によっては餡子や甘辛たれをつけたお団子にすることもあります。

新盆・初盆の流れ(2)迎え火を焚く

13日の夕方、庭先や玄関で焚く火のことを「迎え火」といい、新盆・初盆に限らず行う準備のひとつです。迎え火はオガラや松の割り木を使って焚きます。オガラとは、麻の皮をむいた茎の部分のことです。
迎え火を焚くことは「ご先祖様が迷わず帰ってこられるように」という意味があります。しかし最近は住宅事情によって、迎え火が焚けないケースも増えています。ほかにも、宗派によっては迎え火を焚く習慣自体がない場合もあります。

新盆・初盆の流れ(3)盆提灯を灯す

お盆の期間中は、軒下や玄関に「盆提灯」と呼ばれる提灯を飾る習わしもあります。提灯の火は、迎え火と同じく「ご先祖様の霊が迷わず帰ってこられるように」という意味があり、13日の夕方から灯します。
盆提灯は上からつるすタイプや絵柄入りなどさまざまなタイプがありますが、新盆・初盆で飾る提灯は白色と決まっています。地域によっては、親戚から新盆・初盆の家へ送る習慣もあります。
ですが、盆提灯も迎え火と同じく、住宅事情の変化から飾らない人が増えています。親戚から盆提灯を送る習慣も、提灯ではなく「御提灯代」として現金を送るほうが主流になりつつあります。

新盆・初盆でもらう提灯のお返しは基本的に不要

新盆・初盆に親戚から白い盆提灯をもらった場合のお返しは、基本的に不要とされています。新盆・初盆の法要へ来てもらえる場合は、食事をふるまい、引き出物を渡すことでお返しの代わりになるでしょう。
ただし地域によっては気持ち程度のお返しをすることもあります。地域の慣習で「志」程度の品物を返すと決まっている場合は、お茶やタオル、ハンカチなどを用意するといいでしょう。

新盆・初盆の流れ(4)法要とお墓参りをする

新盆・初盆のときは、14日~15日の間に僧侶や親族、友人・知人を招いて読経をあげ、法要を行います。お盆の読経は、精霊棚の前で読経をあげてもらうので「棚経」とも呼ばれます。法要後は会食の席を設けるのが一般的です。
新盆・初盆で法要を行う際の服装は、遺族は喪服を着るのが基本です。もし僧侶を招かず過ごす場合は、地味な服装でかまいません。新盆・初盆の法要のあとは、全員でお墓参りをするといいでしょう。

新盆・初盆の流れ(5)送り火を焚く

新盆・初盆でも16日は送り盆(お盆の明け)と呼ばれます。ご先祖様があの世へ戻る日なので、宗派によっては夕方に送り火を焚いて見送ります。
送り火を焚くときに、お供えものも片付けます。燃やせる状況であれば、盆提灯は送り火で燃やしますが、最近は可燃ごみに出すか、菩提寺へ納めるのが一般的です。

新盆・初盆の法要準備

新盆・初盆の法要は、僧侶や親戚などを招待し、会食の席を設けるのが一般的です。法要の準備は新盆・初盆を迎える、1~2ヵ月前からスタートするほうがベターです。

  1. 寺院に新盆・初盆の予約をする
  2. 招待客に新盆・初盆の案内を出す
  3. お布施を準備する
  4. 料理や茶菓子を手配する
  5. 引き出物を用意する

新盆・初盆の法要準備(1)寺院に予約をする

まずは寺院に新盆・初盆の法要を行う旨を伝え、スケジュールの都合を聞きましょう。法要を行うとなると、僧侶に読経をあげてもらわなければならないからです。
法要後の会食を行う場合は、日程を相談するときに合わせて出席してもらえるかどうか、確認するとスムーズです。
盆提灯を飾る予定がある場合は、新盆・初盆が終わったあとの片づけ方について聞いておくのもいいでしょう。お盆の時期は僧侶も忙しいので、なるべく早めに連絡をしたほうがベターです。

新盆・初盆の法要準備(2)招待客に案内を出す

新盆・初盆の法要には、親族や友人・知人を招くのが一般的です。親族のみで法要を行う場合は電話での案内でかまいませんが、友人・知人も招く場合は案内状を送りましょう。
会食を行う場合は、出欠を取るために返信用ハガキを同封するか、往復はがきで送付するようにしましょう。

必要なら葬儀社にも新盆・初盆の相談を

法要の招待客が広範囲となり、大規模な法要を行う場合は葬儀社に相談するのもひとつです。葬儀社に頼めば、会場のレイアウトや祭壇の飾り付け、会食などの手配も依頼できるので、施主側の負担を減らせるでしょう。

新盆・初盆の法要準備(3)お布施を準備する

新盆・初盆で僧侶に読経をあげてもらう場合は、お布施の準備も必要です。金額の相場は、新盆・初盆だと1~4万円程度といわれています。お布施の金額は地域差や寺院によって異なるので、分からないときは直接寺院に確認するか、年配の人に相談しましょう。
新盆・初盆で用意するお布施は、正式には半紙でお金を包み、上包みは奉書紙を用いますが、白封筒でもOKです。封筒は郵便番号の印刷されていないものを使用しましょう。表書きは薄墨ではなく、通常の墨字で書きます。
読経をあげてくれる僧侶が会食の席を辞退する場合は、御膳料を5千円~1万円程度用意して渡します。僧侶に法要を行う会場へ足を運んでもらう場合は、お車代も5千円~1万円準備しましょう。

新盆・初盆の法要準備(4)料理や茶菓子を手配する

新盆・初盆の法要後に会食を行う場合は、料理の手配が必要です。ほかの法要のときと同じく、仕出し料理を取るか、レストランや料亭を予約しましょう。
料理を予約するときは、日時と人数とともに、新盆・初盆で利用することを伝えるようにしてください。伊勢海老や鯛など、慶事向きの食べ物が出てくることを防ぐためです。
料理の手配以外に、僧侶や招待客に食べてもらう接待用の茶菓子も準備しておきましょう。

新盆・初盆の法要準備(5)引き出物を用意する

新盆・初盆の法要で会食の席を設ける場合は、招待客への引き出物も準備します。新盆・初盆で渡す引き出物は、盆返しと呼ばれることもあります。
引き出物の金額は、5千円~1万円が相場といわれています。表書きは「初盆志」、「志」、「粗供養」などとするのが一般的です。

新盆・初盆における豆知識

新盆・初盆でもお中元は贈ってOK

喪中のときは年賀状を控えますが、新盆・初盆のときにお中元を送るのは問題ありません。お中元は日ごろお世話になっている人へ、お礼の気持ちを込めて送るものだからです。
ただし喪中なので、お中元に用意した品物には通常の熨斗紙をつけず、無地の短冊を使用するようにしましょう。

新盆・初盆はいつもより丁寧な供養を

新盆・初盆の準備は宗派や地域の習慣に従おう

新盆・初盆を迎えるときは、法要や会食の席を設けることでいつもより丁寧な供養を行います。
準備することは通常のお盆とほぼ同じですが、新盆・初盆のときは法要の準備があるので1~2ヵ月から少しずつ動くほうがおすすめです。
宗派や地域によっては、独自の慣習が残っている場合もあります。分からないことは寺院や周囲の人に相談しつつ、準備を進めていきましょう。

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