2018.3.16

袱紗(ふくさ)の正しい渡し方

袱紗(ふくさ)の正しい渡し方

袱紗(ふくさ)の渡し方は、慶事と弔事とで異なります。弔事の場合は、お香典袋を包むときに袱紗(ふくさ)を使うことが多いです。袱紗(ふくさ)は、冠婚葬祭で何かと使用する機会があるものです。今回は、袱紗(ふくさ)の役割や種類をはじめ、葬儀で使用するときの、袱紗(ふくさ)の正しい渡し方についてご紹介します。

袱紗(ふくさ)の渡し方を知る前に

袱紗(ふくさ)の渡し方を紹介する前に、まずは袱紗の役割や種類、包み方などをご説明します。

  1. 袱紗(ふくさ)の役割
  2. 袱紗(ふくさ)の形や種類
  3. 弔事で使える袱紗(ふくさ)の色
  4. 弔事で使うときの袱紗(ふくさ)の包み方

袱紗(ふくさ)の渡し方を知る前に(1)袱紗(ふくさ)の役割

袱紗(ふくさ)は、進物や祝儀袋、不祝儀袋といった金封を包むための布のことです。葬儀で用意する金封というと、お香典袋が代表的です。「小袱紗(こふくさ)」や「手袱紗(てふくさ)」、「小風呂敷」と呼ばれることもあります。
袱紗(ふくさ)の形はいくつか種類がありますが、金封を包むものは、全般に袱紗(ふくさ)と呼ばれます。進物や金封などを袱紗(ふくさ)に包むのは、渡す相手に対して礼を重んじ、心遣いをしている、ということを表すためです。
実用面では、水引が崩れたり、金封が汚れることを防ぐという目的もあります。

袱紗(ふくさ)の渡し方を知る前に(2)袱紗(ふくさ)の形や種類

袱紗(ふくさ)には正式の形と、略式とがあります。袱紗の形は好みで選んで構いません。渡し方を知った上で、使いやすいものを選ぶといいでしょう。

正式の形の袱紗(ふくさ)

正式の形の袱紗(ふくさ)は四角く、絹や縮緬などの素材でできた布です。開くと正方形になります。

台付き袱紗(ふくさ)

略式の袱紗(ふくさ)のひとつが、使いやすい台付きのものや爪付きのものです。
台付きや爪付きの袱紗(ふくさ)は、正式のものと同じく開くと正方形の形になります。
本来、祝儀袋や不祝儀袋などの金封を渡すときは、小袱紗(ふくさ)や小風呂敷を袱紗(ふくさ)として使用し、金封を包んで先方へ持参しました。先方の家で渡すときは、切手盆とよばれるお盆にのせて、お盆ごと渡しました。
台付き袱紗(ふくさ)は、切手盆を持参せずとも、袱紗(ふくさ)に台を取り付けて持参できる袱紗(ふくさ)です。台は取り外しができるようになっていることが多く、慶弔両用で使えることも多いです。祝儀袋や不祝儀袋がしわにならずに持ち運べる効果もあります。

金封袱紗(ふくさ)

もう一つ、略式の袱紗(ふくさ)として、手軽な金封タイプの袱紗(ふくさ)があります。
金封袱紗(ふくさ)の場合は、金封を挟み入れて使える財布型、封筒型になっていて、折りたたむ手間がいらない手軽さが魅力です。

袱紗(ふくさ)の渡し方を知る前に(3)弔事で使える袱紗(ふくさ)の色

紫色の袱紗(ふくさ)は慶弔両用

一口に袱紗(ふくさ)といっても、慶事と弔事とでは、使用する色が異なります。慶事は基本的に赤やピンクといった暖色系を用います。
一方で弔事の場合は、紺、深緑、灰緑、緑、うぐいす、灰青、グレーなどを使用します。
慶事も弔事も両方使える色は、紫です。初めて袱紗(ふくさ)を持つ人は、一枚あると便利です。男女でも用いる色が異なる場合があるので、兼用で使う場合は、深めの色を選ぶといいでしょう。

袱紗(ふくさ)の渡し方を知る前に(4)弔事での袱紗(ふくさ)の包み方

どの形も渡し方はほぼ同じですが、袱紗(ふくさ)には、正式と略式の形があり、包み方が少し異なります。
袱紗(ふくさ)の渡し方を知る前に、それぞれの形で、弔事でお香典袋を包む方法を知っておきましょう。

正式な袱紗(ふくさ)を弔事で使うときの包み方

  1. 袱紗(ふくさ)の四隅が、自分から見て上下左右に(ひし形のように)なるように開いて置きます。
  2. 開いた袱紗の中央より、やや右側に寄せてお香典袋を置きます。
  3. 四隅を、右、下、上、左の順で折りたたみます。
  4. 右側のはみ出した部分を内側に折り返します。(右の上下に小さく三角形ができていればOK)

台付き袱紗(ふくさ)を弔事で使うときの包み方

台付き袱紗(ふくさ)は、生地がリバーシブルになっていることがあります。リバーシブルの場合は、暖色系と寒色系の色とで分かれていて、慶弔の使い分けができるタイプが多いです。
弔事では、緑色や灰色など、寒色系の色が表になるように使います。反対に、慶事の場合であれば、表側が暖色系の色になるよう使用します。
表と裏の見分け方は、爪を留める糸がついているほうが表側、台がついているほうが裏側になります。台は四隅に縫い留めてあるゴムにはさみ、慶弔で入れ替えて使います。

  1. 台付き袱紗を開き、四隅が自分から見て上下左右に(ひし形のように)なるように置きます。このとき、台が中心よりもやや右寄りになっていればOKです。
  2. 爪があるほうを左側にして、袱紗(ふくさ)の内側の台の上に、お香典袋を置きます。
  3. 袱紗(ふくさ)を、右、下、上、左の順に折りたたみます。
  4. 右の爪があるところを、後ろに折りこみ、爪を留め糸にかけます。

金封袱紗(ふくさ)を弔事で使うときの包み方

金封タイプの袱紗(ふくさ)は、右開きと左開きとがあり、慶事と弔事とでは異なるので注意して使用しましょう。
弔事の場合は、左開きの袱紗(ふくさ)を使用します。慶事の場合は右開きです。慶弔両用であれば、弔事のときは左開きになるように使いましょう。お香典袋は、袱紗(ふくさ)に挟み入れるだけでOKです。

葬儀における袱紗(ふくさ)の渡し方

お香典袋は袱紗(ふくさ)の上にのせて渡すのが基本

葬儀での袱紗(ふくさ)の渡し方は、どのような形でも、お香典袋を袱紗(ふくさ)に包んで持参し、受付で取り出して渡すのが基本です。渡すときはお香典袋を袱紗(ふくさ)の上にのせて、相手から見て文字が正面になるよう向きを変え、両手で渡しましょう。
渡し方の基本は同じですが、それぞれの袱紗(ふくさ)の形に応じて、多少手順が異なる部分があるので見ていきましょう。

正式な形の袱紗(ふくさ)の渡し方

  1. 一言あいさつしながら深く一礼する
  2. 右手の手の平に袱紗(ふくさ)をのせ、左手で袱紗を開いてお香典袋を取り出します。
  3. 相手側に文字が向くよう、反時計回りに向きを変えます。
  4. 袱紗(ふくさ)はたたんで受付にある台に置きます。
  5. 両手でお香典袋を差し出します。

お香典袋は、袱紗(ふくさ)を袋の大きさ程度にたたみ、その上に置いて、両手で渡してもOKです。袱紗(ふくさ)が台やお盆がわりになるからです。

台付き袱紗(ふくさ)の場合の渡し方

台付き袱紗(ふくさ)の場合も、正式な形の袱紗(ふくさ)の渡し方とほぼ同じです。袱紗(ふくさ)についている台を利用してもいいですし、そのまま袱紗(ふくさ)をたたんで、台がわりにしてもかまいません。

  1. 一言あいさつしながら深く一礼する
  2. 右手の手の平に袱紗(ふくさ)をのせ、左手で袱紗を開いてお香典袋を取り出します。
  3. 袱紗(ふくさ)から台を取り外し、その上に相手から見て文字が読めるよう、お香典袋を反時計回りに回して置きます。
  4. 両手でお香典袋を手渡します。

金封袱紗(ふくさ)の場合の渡し方

金封タイプの袱紗(ふくさ)を使った渡し方は、袱紗(ふくさ)をそのまま台がわりにして渡すのが一般的です。

  1. 一言あいさつしながら深く一礼する
  2. お香典袋を取り出し、相手から見て文字が読める向きになるよう、反時計回りに回します。
  3. 金封袱紗(ふくさ)にお香典袋をのせ、両手で手渡します。

袱紗(ふくさ)の渡し方にまつわる豆知識

袱紗(ふくさ)からお香典袋を渡すときは一言声をかける

葬儀の受付でお香典袋を渡す際は、一言声をかけます。深く一礼することで、相手を悼む気持ちを表します。

お悔やみの言葉例

  • 「この度は誠にご愁傷様でございます」
  • 「この度は誠に突然のことで心よりお悔やみ申し上げます」
  • 「この度は誠にお気の毒様でございます」

悲しみの場なので、語尾ははっきりといわず、「この度は誠に突然のことで・・・」と深く頭を下げるだけでもかまいません。

袱紗(ふくさ)がない場合の対処法

ハンカチを代用する

渡し方は知っていても、袱紗(ふくさ)が手元にない、見当たらないという場合もあるでしょう。そんなときは、ハンカチが代用品になります。風呂敷も、小さめなら代用できます。
ハンカチの色は黒や紫、濃紺など地味で暗い色目のものがベターです。白色は弔事の袱紗(ふくさ)の色ではあまり使うことがないので、避けたほうが無難です。
葬儀の知らせは急に訪れることも多く、特に通夜は仕事先から出向くことも多いです。とはいえ、お香典袋をむき出しのまま持ち歩くのもマナーとしてあまりよくないので、ハンカチや小さめの風呂敷を代用しましょう。

時間があれば袱紗(ふくさ)を購入する

葬儀に参列するまでに、袱紗(ふくさ)を購入する時間があれば、買いに行くのもひとつです。近くに仏具屋やデパート、スーパー、ホームセンター、文具店などがあれば、購入できるはずです。最近では100均や、コンビニでも袱紗(ふくさ)でも販売していることが多いです。品質の良しあしは別として、とりあえず使う分には十分でしょう。

身内だけの葬儀なら袱紗(ふくさ)なしで許されることも

葬儀が身内だけでひっそりと行うような場合は、袱紗(ふくさ)がなくてもとがめられないこともあります。一般的な葬儀では、ハンカチや風呂敷で袱紗(ふくさ)の代用をするほうがいいですが、気心知れた間柄であれば、あまり問題にならないこともあるようです。

袱紗(ふくさ)の渡し方の基本を覚えておこう

お香典袋は袱紗(ふくさ)の上にのせてから渡すこと

袱紗(ふくさ)には四角い布状のものや台付き、金封型などいくつか種類があります。
どの袱紗(ふくさ)も、袱紗(ふくさ)の包み方は慶弔で異なります。
ですが、どの形も、基本の渡し方はほぼ同じです。ポイントは、祝儀袋や不祝儀袋などを、袱紗(ふくさ)や台の上にのせて、相手から読めるように向きを変えてから、両手で渡すことです。
袱紗(ふくさ)は、ハンカチや風呂敷で代用できます。ですが、いざというとき慌てずにすむように、慶弔両用の袱紗(ふくさ)を一つ準備しておき、手順を練習してみてはいかがでしょうか。

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