2024.10.31

葬儀費用の相場~葬儀にかかる費用の平均は195万円

葬儀費用の相場~葬儀にかかる費用の平均は195万円

葬儀の費用相場がいくらくらいか、気になる人も多いのではないでしょうか。
短期間でさまざまな手配が必要になる葬儀。いったん準備を始めるとなれば、人に聞いている場合ではありません。いざというときほど、お金のことまではなかなか頭が回らないものです。
今回は葬儀の費用相場と、金額を抑えるポイントについてご紹介します。

葬儀費用の相場

葬儀費用の全国平均は195万円、ただし地域によって異なる

一般財団法人日本消費者協会が行った「第11回 葬儀についてのアンケート調査報告書」 によると、2017年時点で葬儀費用の全国平均は、約195万円でした。
とはいえ、葬儀費用の相場は地域によっても差が見られます。
地域ごとに分けてみると、東北や関東の一部、中部地方では全国平均より相場の費用が高い傾向がある一方、北海道や四国地方では平均より40万円ほど低くなっています。

地域 葬儀費用の相場
全体平均 約195万円
北海道 約154万円
東北 約202万円
関東A(千葉・群馬・茨城・栃木) 約238万円
関東B(東京・神奈川・埼玉) 約186万円
中部A(新潟・富山・石川・福井) 約227万円
中部B(愛知・静岡・岐阜・長野・山梨) 約245万円
近畿 約189万円
中国 約163万円
四国 約156万円
九州 約166万円

葬儀費用の全国平均はアテにならない?

この葬儀費用の相場は、実際に当事者として葬儀をした施主の方以外に、家族の中で葬儀を行った人も対象にしたアンケートです。
つまり、実際に葬儀費用を支払った家族から聞いた情報で答えている人もいる可能性があり、実際の葬儀費用相場は平均より低いケースもあると考えられます。

トータル135万円程度という声も

近年は、身内や親しい人だけを招いて執り行う小規模の葬儀を選ぶ人も増えていることから、実際にはトータル135万円程度で収まるケースも多いようです。
日本消費者協会のアンケート調査の注釈にも、

ここに掲載した金額は、葬儀の規模や会葬者の人数など、個々の詳細を把握したうえでのものではない。また、限られたデータでの単純な平均額なので、数値のみにとらわれることのないように留意してほしい。また、地域ごとの回答者数が少なく、地域の特性を反映しているとは言いがたいので、参考値として見ていただきたい

と書かれており、データにとらわれすぎないよう注意を促しています。あくまで参考としてとらえるといいでしょう。

昔は葬儀社に勧められるまま手配をして、最終的に高額な費用になるケースもあったようです。
ですが、現在はインターネットの普及もあり情報収集しやすくなった分、自分たちの希望に合わせた、無理のない葬儀費用で抑えることも可能です。

葬儀費用の主な内訳と費用相場

葬儀にかかるお金は、主に

  • 葬儀費用
  • 飲食接待費
  • お布施や謝礼金

以上、3つの項目から成り立っています。
それぞれの内訳ごとの費用相場を把握しておけば、結果的に葬儀費用全体を抑えることにつながります。

葬儀費用~全国平均121万円

お葬式にかかる費用の中で、最もお金がかかる部分が葬儀費用です。
日本消費者協会が行ったアンケートでは、全国平均が約121万円となっています。

葬儀費用というのは、ご遺体の搬送から通夜・告別式、火葬まで葬儀全体に必要な物品、人件費を一式にまとめた費用です。

葬儀社によっては葬儀プランと表記されていることもあります。

葬儀費用は基本料金とオプション料金と分かれることも多いです。葬儀社ごとに基本料金に含まれる範囲は異なるため、見積もりを取り、どこまでが料金に含まれているか確認しましょう。

費用内訳 備考
ご遺体の搬送・安置料 搬送用シーツ、ご遺体保存のための衛生管理(湯かん、メイクサービス、ドライアイスなど)、納棺、安置料、遺体保管料など
通夜、葬儀・告別式の企画・進行管理 準備や後片付け、遺影準備、受付設営など
宗教用具一式 祭壇、棺、枕飾り、白木位牌など
利用料 葬儀会場(音響・照明設備含む)、火葬料および火葬場休憩室料など
物品代 供物供花、遺影写真、骨壺ならびに骨箱、返礼品など
車両費 寝台車、霊柩車、マイクロバス、ハイヤーなど
飲食代 通夜ぶるまい、精進落としの食事代および人件費など
印刷物代 会葬礼状など
各種サービス紹介 斎場や宗教者の紹介など
各種手続き代行 死亡届、火葬許可証申請、駐車場確保、道路使用許可申請など
各種物品貸し出し 喪服、受付・待合・お清め用のテントセットなど

葬儀費用は葬儀の規模によって異なる

葬儀一式費用は、葬儀の形式や規模、会葬者の人数などによっても変わってきます。葬儀内容を小規模、簡素にすることで、大幅に費用を抑えることもできるでしょう。

飲食接待費~30万円、1人4,000円程度が相場

飲食接待費用は、通夜ぶるまいや精進落としなど、通夜から葬儀のあとで会葬者にふるまう料理や人件費に必要な費用です。
費用相場は約30万円で、一人あたりおよそ4,000円ほどの予算をかけるのが一般的です。
飲食接待費用は、葬儀の規模が大きく、会葬者が多くなるほど高くなると考えるといいでしょう。

葬儀社に手配を依頼する場合は人件費も含めて検討を

通夜ぶるまいや精進落としの準備は、自分たちで飲食店を手配することもできます。ですが、葬儀社に依頼する場合や、会場の準備を手伝ってもらう場合は、人件費も加えた金額を検討する必要があるでしょう。

お布施や謝礼金~相場は47万円とも。事前に確認・相談するのがベター

葬儀の形式にもよりますが、僧侶に読経をあげてもらったり戒名をつけてもらう場合は、お礼の気持ちとして、お布施を渡すのが一般的です。
神道による神式葬儀や、カトリック派やプロテスタント派などによるキリスト教式で行う場合も、それぞれの宗教者に対し謝礼金を準備します。

お布施や謝礼金の費用相場は、約47万円といわれていますが、地域によって相場は異なります。
用意する際は事前に寺院に直接確認したり、周囲の人に相談するほうがベターです。

葬儀形式ごとの費用相場

葬儀の費用は、どういう葬儀形式で行うかによっても価格が変わります。
親しい人だけでこじんまりと執り行う家族葬と、参列者100名以下の一般葬では予算もだいぶ変わってくるでしょう。

最近は宗教にとらわれない葬儀形式を選択する人も増えています。その場合も費用は変わってきます。
葬儀費用を抑えたいと考える場合は、葬儀形式を見直すのもひとつの手段です。

一般的な葬儀形式(一般葬):60万円~

一般葬は、故人とゆかりのある友人・知人を広く招き、通夜から告別式、火葬までを2~3日かけて行う形式です。一般的にもなじみの深い葬儀形式といえます。
人数の予測はしづらい部分があるため費用も変動する可能性がありますが、故人が生前築いたご縁を大切にすることはできるでしょう。
葬儀ナビでは参列者を100名までと想定した一般葬プランの場合、葬儀一式費用の基本料金を60万円からご用意しています。

家族葬:45万円~

家族葬は、一般葬と同じく通夜から葬儀、火葬までを執り行うものの、参列者を家族や親族、親しい友人・知人のみに限定して行う小規模の葬儀です。

参列者の人数は30名までというケースが多いです。葬儀ナビでは家族葬の葬儀一式費用の基本料金を、45万円からご用意しています。
家族葬の場合、少人数で葬儀を行う分、飲食接待費用も比較的低く抑えることができるでしょう。

家族葬なら葬儀スタイルも比較的自由

家族葬は、仏式・神式・キリスト教式といった各宗教に則った葬儀スタイル以外に、宗教にとらわれない無宗教式葬儀も選択することが可能です。無宗教式で行う場合は、お布施や謝礼金といった費用も抑えやすくなるでしょう。
家族葬は、一般葬に比べると、自分たちの希望に合った葬儀を形にしやすい形式と言えるでしょう。

家族葬にする場合、事前に親族の了解を得るのがベター

参列者の人数を把握しやすく、故人とゆっくりお別れできる魅力から、近年は家族葬を選ぶケースも増えています
ただ、家族葬の場合、参列者を限定する分、故人とゆかりのある人たちとのご縁を切ってしまう可能性がある点には注意が必要です。また、地域によっては家族葬のなじみが薄く、納得できない親族が出てくる可能性もゼロではありません。後々のトラブルを避けるためにも、家族葬を選択する場合は事前に親族とも話し合って、了解を得るのが良いでしょう。

直葬(火葬式):18万円~

直葬(火葬式)は、通夜や葬儀・告別式を行わず火葬のみを行うお別れの形式です。
家族や親族などごく親しい人たちだけで一般参列者は招かないため、葬儀費用は最小限に抑えることができるでしょう。
葬儀ナビでは参列者10名までの直葬(火葬式)の基本料金を、18万円からご用意しています。

葬儀費用の負担を減らせる制度・サービス

自治体や保険事務所、保険会社によっては葬儀費用の負担を減らす制度やサービスが利用できる可能性があります。
相場通りの費用がかかった場合も、適用される制度やサービスがないか一度確認してみましょう。

葬祭費・埋葬料は、各保険・組合からの給付金を受け取れる

多くの自治体や保険事務所では、国民健康保険加入者や社会保険加入者に対して、葬祭費・埋葬料の支給が行われています。
葬祭費の支給額は自治体によって異なり、1~7万円と幅があります。
埋葬料の場合は保険事務所へ申請することにより、5万円程度を受け取れるのが一般的です。
支給を受けるには故人が亡くなってから2年以内など、申請期間が決められている場合が多いです。自治体や保険事務所によって制度が異なるため、詳しくは問い合わせてみてください。

生活保護対象者は葬祭扶助制度を利用できる

生活保護を受けている人で葬儀費用の支払いが困難という場合は、葬祭扶助制度が利用できる可能性があります。葬祭扶助制度は、故人・遺族ともに困窮のため、葬儀・葬祭を行うことができない場合に、自己負担0円で葬儀を行えるという制度です。
国の負担で行う葬儀なので、制度の利用にも条件があり、行える葬儀の内容も限られます。詳しい制度の利用方法については、各自治体に確認しましょう。

葬儀保険

万一の場合の葬儀費用をカバーするための保険・葬儀保険というサービスもあります。
先々のことを考え、今から加入を検討するのも良いでしょう。
ただし、葬儀保険は申し込みから適用まで数か月かかる場合もあるので、加入時期については注意が必要です。

葬儀費用で失敗しないために

葬儀についてなるべく早いうちから話し合う

葬儀の費用については、なるべく早いうちから家族で検討することが大切です。
葬儀の形式や内容について本人の意思を確認したり、相場を調べておくほうが失敗を防ぐことにもつながると考えられます。
いったん葬儀を行うとなると、短期間でさまざまなことを決めなければなりません。
じっくり検討する余裕がない中決めることも多いため、後から「思ったより葬儀費用がかかった」とならないようにするためにも、早いうちから検討しておくのがベターです。

複数の葬儀社に見積もりを取る

依頼する葬儀社を決めるときは、できれば複数社に見積もりを取りましょう。
葬儀の費用は、地域や葬儀形式などにより相場との差が生まれやすい傾向にあります。中には悪質な葬儀社もいるのが実情です。
不当な費用を請求されないようにするためにも、いくつかの葬儀社に見積もりを取ることをおすすめします。より比較しやすくなるはずだからです。

葬儀参列者の予想人数を伝えることで見積もりは正確に

見積もりを依頼する際は、葬儀の形式、参列する親族や一般参列者の人数や予算などを伝えるほうがベターです。
葬儀規模や人数については、大体の人数でOKです。あらかじめ伝えることで、返礼品や飲食費などについて、より正確な見積もりを取ることにつながるはずです。

葬儀費用の見積もりは項目ずつ、細かく確認を

見積もりをチェックするときは、一つひとつの項目まで細かく確認しましょう。
基本料金に含まれるものやオプションになる費用、追加費用が必要になるケースなども一つずつ確認してください。
見積もりの内容が項目に分かれておらず、おおざっぱでわかりにくい葬儀社や、そもそも見積もりを出してくれない葬儀社には、依頼しないほうが無難です。

信頼できる葬儀社を見つけることが大切

その他、相談した際に親身になって相談に乗ってくれるか、葬祭ディレクターなどの専門資格を持ったスタッフが在籍しているか、口コミや評判なども合わせて確認するといいでしょう。
信頼できる葬儀社を見つけることで、満足いく葬儀を行うことにもつながるはずです。

葬儀費用の負担を抑えたいなら、葬儀社に相談を!

葬儀費用は、一般的な相場はあるものの、実際の費用は葬儀の形式や規模などによって幅があり、変動しやすいです。どんな葬儀を行うか、家族で早いうちから内容や形式を検討することで、負担を抑えることができるでしょう。
葬儀費用は、葬儀社によってもプラン内容や料金設定がさまざまですが、信頼できる葬儀社であれば親身になって相談に乗ってくれるはずです。
まずは複数の葬儀社に見積もりを取り、安心して任せられる葬儀社を見つけた上で詳しい費用や葬儀の内容について相談してみてはいかがでしょうか。

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