家族葬に花は贈れる?供花の贈り方のマナーと選び方
葬儀に供花を送ることはありますが、家族葬の場合も送っていいのか、遠慮すべきか判断に迷う人もいるのではないでしょうか。今回はこの記事で、家族葬で供花を贈る際に注意したいマナーや費用相場についてご紹介します。
家族葬に花を贈ってもいい?
遺族が供花を辞退するなら控える
家族葬で供花を送るかどうかは遺族で判断するのが基本です。訃報の知らせや葬儀の案内、あるいは口頭で遺族から辞退する旨の連絡があれば控えましょう。
供花を贈っていいか不明な場合は確認する
供花の扱いについて連絡がない場合は意向を確認しましょう。家族葬の場合供花を辞退していることも多いからです。
供花の確認は、親族や葬儀社に確認するのがおすすめです。遺族は家族葬の準備に追われていることが多いからです。確認が取れない場合は、手配しないほうが無難です。相談なく手配すると、遺族は断りづらく、返礼品の準備も必要となるからです。他の参列者の混乱を招く可能性もあります。
参列しない場合は供花も贈らない
家族葬に参列しない場合は供花を贈るのも控えるのがマナーです。家族葬では遺族から連絡がない限り、弔問や香典、供物を遠慮するのが基本ですが、供花も基本的には同じと考えましょう。
家族葬で花を贈るタイミング
通夜:当日の午前中まで
家族葬で供花を送る場合は、できれば通夜当日の午前中までに届くよう手配します。通夜の準備に間に合うよう手配すれば、翌日の葬儀・告別式まで故人のそばに置けるからです。
葬儀:できるだけ前日のうちに届ける
通夜に間に合わない場合は、葬儀前までに届くように手配します。できれば葬儀の準備がスムーズにできるよう、前日のうちに届くようにしましょう。
葬儀後に贈る場合は一週間過ぎたころを目安に
家族葬に参列できなかったときや、弔問を見合わせた場合などで葬儀後に供花を贈るのであれば、葬儀から1週間を過ぎたころを目安にしましょう。葬儀に飾っていた花が枯れ始めたり、遺族も少し落ち着くころだからです。生花店やインターネットで手配してもいいでしょう。ただし、葬儀後であっても、遺族から届いた挨拶状やお知らせに供花辞退の連絡がある場合は控えるのがマナーです。
供花の手配は葬儀社に依頼するとスムーズ
家族葬の通夜や葬儀に供花を手配する際は、葬儀社に依頼するとスムーズです。供花の大きさや種類はさまざまで、祭壇や斎場の広さによって制限がかかることもあるからです。斎場によっては供花を手配する業者が決まっていて、外部からの供花の持ち込みを禁止していることもあります。葬儀社に依頼すれば適したお花を用意し、会場に持ち込んでくれるはずです。
家族葬に花を贈る際のマナー
相手の宗教・宗旨に合わせた花を贈る
供花は相手の宗教・宗旨に合わせて手配します。家族葬の通夜や葬儀に贈る花は、供花や枕花、花輪などの種類があり、それぞれ用途や飾る場所が異なります。
供花 | 斎場や祭壇を飾る花 |
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枕花 | 故人の枕元に飾る花 |
花輪 | 通夜や葬儀会場の周囲を飾る花 |
一般的な供花の色
供花に贈る花の色は、一般的に白色をベースにすることが多いですが、宗教・宗派によって若干異なります。例えば仏教では菊、ユリ、カーネーションなどの種類で、白色をベースに黄色や紫など落ち着いた色合いにまとめます。
一方、キリスト教は四十九日まで白色をベースに、淡い色の花を差し色にしてカーネーションなどの洋花でまとめることが多いです。その他、宗派問わず白の胡蝶蘭の鉢花を用いることも多いです。
一般的な供花の大きさ
供花の大きさは斎場の広さに合わせるのが一般的です。斎場や祭壇などに飾る供花はスタンド花が一般的です。ですが、斎場の広さや飾る場所によっては、2基で一対のスタンド花を1基のみにするか、カゴ花や盛花などフラワーアレンジメントのほうがいい場合もあります。大きさについても、葬儀社に相談するといいでしょう。
避けたほうがいい花
供花で使用する花の種類について明確な決まりはありませんが、トゲのある花や血を連想する赤い花、派手な色の花は避けるのが一般的です。ただし、生前故人が好きだった花があれば、明るい色であっても遺族の了承を得た上で用いても問題ないでしょう。
宛先・札名の書き方
供花を贈る際の宛名は故人ではなく喪主の方のお名前を記入します。喪主の方のお名前が分からない場合は、本家のお名前を書きましょう。宛先は斎場名と日時指定を記入することも大切です。
葬儀社に手配を依頼する場合は、注文者と支払い方法も伝えましょう。ハッキリ伝えておくことで、遺族に供花代を請求されるようなトラブル防止にもつながります。
送り主や、故人との関係を表す札名は、誰から贈るかで書き方が異なります。例えば親族や孫、兄弟同士が連名で贈る場合は、「〇〇家 親戚一同」や「兄弟一同」のように「一同」をつけて送るのが一般的です。ただし、人数が少ない場合は一人一人の名前を書くこともあります。
会社として供花を贈る場合は、会社の代表者の名前を札名にすることが多いです。「〇〇株式会社 代表取締役社長〇〇〇〇(名前)」のような形式です。職場の部署やチームで供花を贈る場合は「株式会社〇〇 営業部一同」のように「一同」を使うのが一般的です。
供花の金額相場
供花の金額相場は5,000円~30,000円程度といわれています。金額については故人との付き合いの深さによって予算を組むのが一般的です。迷ったときは葬儀社に相談するのがベターです。
スタンド花(1基あたり) | 7,000円~20,000円程度 |
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カゴ花や盛花、花束などアレンジフラワー | 5,000円~30,000円程度 |
鉢花 | 10,000円前後 |
供花と香典の関係
供花を贈るなら香典は用意しないのが一般的
一般的に供花を贈る場合は、基本的に香典は用意しないことが多いです。家族葬の場合も同様と考えられます。
親族の場合は供花・香典の両方を用意する
基本的に香典の代わりとなる供花ですが、親族一同で贈る場合は、供花・香典の両方を用意することが多いです。両方を用意する場合は、香典額を供花より多くなるように包むのがマナーです。
お花代に関するマナー
お花代とは、祭壇に供えるお花に充てるお金
家族葬ではお花代を包むこともあります。お花代とは、葬儀で祭壇に供えるお花の代金として包むお金です。
香典とお花代とではそれぞれ目的が異なり、別々に包むのが基本です。香典が故人への気持ちや遺族のために包むお金に対し、お花代は生花店や葬儀社に支払うものだからです。
お花代は遠方に住んでいて家族葬に参列できない場合や、葬儀後に訃報を聞いた場合に香典の代わりに送ることもあります。家族葬は葬儀後に訃報を知ることも多いので、遺族から香典を辞退された場合に、お花代という名目で渡すケースもあります。
お花代の金額相場
お花代の相場は15,000円前後といわれています。ただし、葬儀後に香典の代わりで包む場合は、香典と同じ金額相場になります。
お花代を渡すときは白無地の封筒かのし袋に入れ、表書きは「御花代」「御花料」とするのが一般的です。
家族葬の供花は遺族の意向に従おう
遺族の負担にならないように供花の手配を
家族葬で供花を贈るときに大切なことは、遺族の意向に従うことです。供花を辞退するケースも多いので、確認した上で遺族の負担になることは避けましょう。家族葬を行う遺族側も、辞退する場合は周囲の人が迷わないよう、訃報を伝える際に合わせて伝えることが大切です。
通夜や葬儀に間に合うように供花を手配する場合は、葬儀社に依頼するとスムーズです。供花を贈っていいか迷ったときや、花の色や大きさなど分からないことも、まずは葬儀社に相談するといいでしょう。