2017.12.5

葬儀のあいさつ集

葬儀のあいさつ集

葬儀を執り行うにあたって、喪主は儀式全体の準備だけでなく、あいさつの用意も必要です。しかも一度のあいさつで終わりではありません。通夜、葬儀、告別式、法要と、場面ごとに何度かあいさつをするシチュエーションがあります。

それぞれのあいさつは、いくつか話すべきポイントが決まっています。今回は、葬儀で喪主が話すあいさつのポイントや、例文についてご紹介します。

個人個人へのあいさつ

あいさつの返答は簡潔に

通夜、葬儀・告別式の会場で参列者を出迎えるときや、式の合間にお悔やみの言葉を受けたときは、簡潔にあいさつを返すのがポイントです。参列へのお礼を述べる程度にしましょう。
ただし、告別式の焼香の際に声をかけられた場合は黙礼で返すだけにするのがマナーです。

あいさつの返答例

  • お忙しいところ足をお運びいただき、ありがとうございます。
  • 生前は故人が大変お世話になりました。
  • 今日はお越しくださり、故人も喜んでいると思います。
  • ご丁寧にありがとうございます。

通夜終了後のあいさつ

通夜ぶるまいの案内をする

全員に対しあいさつをする最初のシチュエーションは、通夜の読経や焼香が終わり、僧侶が退場したあとに訪れます。
通夜終了後のあいさつのポイントは、弔問客へに対するお礼を述べることと、通夜ぶるまいへの案内、葬儀・告別式の日時についてのお知らせを行うことです。

通夜終了後のあいさつ例

本日はお忙しい中、父△△の通夜に起こしいただきまして、誠に恐れ入ります。故人にかわり、厚く御礼申し上げます。
父は昨日、午前×時×分に息を引き取りました。享年××歳でございました。
皆様にはひとかたならぬお世話をいただき、故人も幸せな生涯だったと思います。生前のご交誼に対しまして、深く感謝申し上げます。
ささやかではございますが、別室にお食事を用意いたしました。故人の供養のためにも、お召し上がりいただければと存じます。
なお、葬儀・告別式は明日午後×時より、△△ホールにて執り行います。
本日はありがとうございました。

通夜ぶるまい終了のあいさつ

1~2時間を目安に区切りをつける

通夜ぶるまい終了のあいさつは、通夜開始から3時間後、通夜ぶるまいの席が始まって1~2時間を目安に行います。
あいさつでは、あらためて弔問のお礼を伝えるとともに、通夜ぶるまいの席を終了すること、葬儀・告別式の日時を伝えるのがポイントです。
通夜のときは遺族は見送らないのが礼儀です。終了のあいさつでお礼を伝えることで、見送らずとも礼を尽くすことができると考えられます。同時に、通夜ぶるまいの席では、帰るきっかけがつかめずにいる弔問客もいます。あいさつをすることで、退席するきっかけになり、弔問客への心配りにもなります。

通夜ぶるまい終了のあいさつ例

皆様、本日は亡き父のために起こしくださり、本当にありがとうございました。
おかげさまで通夜も滞りなく終えることができました。皆様にお集まりいただき、父もさぞかし喜んでいることと存じます。
ごゆっくりしていただきたいところですが、遠方よりお越しの方もいらっしゃることですので、この辺りでお開きにさせていただきます。
なお、葬儀・告別式は明日午後×時より△△ホールにて執り行います。ご都合つかれましたら、ご会葬いただければと存じます。
夜もふけてまいりました。どうぞ、お足元にお気をつけてお帰りくださいませ。
本日は誠にありがとうございました。

葬儀・告別式でのあいさつ

通常は出棺時にあいさつする

葬儀・告別式で喪主があいさつするタイミングは、出棺時が一般的です。
あいさつのポイントは、会葬に対するお礼、生前の故人に対する厚情へのお礼、遺族への今後の支援、付き合いのお願いを述べることです。余裕があれば、故人の生前の様子や、死に際しての説明を話してもいいでしょう。

葬儀・告別式の最後にあいさつするケースもある

葬儀・告別式での喪主あいさつは、状況によって葬儀・告別式が終了した時点で行う場合もあります。
例えば大規模な葬儀・告別式である場合や、すでに火葬済みのケースなどです。
どのタイミングであいさつをするかは、葬儀社と打ち合わせするときに相談するといいでしょう。

葬儀・告別式でのあいさつ例1

本日はご多用中のところ、故△△△△の葬儀並びに告別式をご会葬くださいまして、誠にありがとうございました。
おかげさまで、滞りなく式を執り行うことができました。このように大勢の方々にお見送りいただき、父も喜んでいることと存じます。
今後とも、私ども遺族に対しましても、変わらぬご支援・ご厚誼を賜りますよう、お願い申し上げまして、ご挨拶に代えさせていただきます。
本日はありがとうございました。

葬儀・告別式でのあいさつ例2

本日はお忙しい中、父△△の葬儀並びに告別式へとご会葬いただき、厚く御礼申し上げます。
父はここ数年で体が弱り、×月には一時入院することもありました。退院してからはデイサービスを利用しつつ、自宅で穏やかに過ごしておりましたが、おととい容体が急変いたしまして、家族が見守る中、眠るように息を引き取りました。
××会社在職中は仕事に打ち込み、退職後は趣味の写真を存分に楽しみ、サークルのお仲間にも仲良くしていただき、幸せな生涯だったと思います。
これもひとえに皆様方のおかげと、深く感謝いたしております。故人に代わりまして、心よりお礼申し上げます。
残された私ども未熟者ではございますが、今後ともご指導・ご鞭撻を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
本日は最後までお見送りいただき、ありがとうございました。

僧侶へのあいさつ

出迎えるとき

お世話になる僧侶には、出迎えるときと見送るときとに、あいさつをします。
出迎えるときは、「今日はよろしくお願いします」という気持ちを伝えることが大切です。会場まで足を運んでもらった場合は、そのお礼も伝えましょう。
通夜のときは、あいさつのあと祭壇の飾り方や焼香の方法、通夜ぶるまいを受けてもらえるかも確認しましょう。戒名をお願いする場合も、通夜の前にお願いすることが多いです。

僧侶を出迎えるときのあいさつ例

本日は御多忙中、ご足労くださいまして、誠にありがとうございます。
何分不慣れでございますので、ご指導のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

見送るとき

僧侶を見送るときは、読経をあげてもらったことに対するお礼を述べます。
葬儀後の法要までお世話になる場合は、「今後ともよろしくお願いします」という気持ちも伝えるといいでしょう。
寺院へ出向いてお布施を渡すことができない場合は、葬儀・告別式の終了後のあいさつ時か、通夜の終了後にあいさつとともに渡します。

僧侶を見送るときのあいさつ例

本日は大変ご丁寧なお勤めを賜り、本当にありがとうございました。
おかげさまで、無事に葬儀を終えることができました。
些少ではございますが、どうぞお納めください。
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

精進落としでのあいさつ

開会のあいさつ

精進落としは葬儀・告別式のあと、飲食をふるまことです。僧侶や世話役、親族など葬儀を進行する側の人で行う会食なので、挨拶では、つつがなく葬儀が終えられたことへのお礼を述べ、労をねぎらう気持ちが大切です。

文例

本日は、亡き父△△の葬儀に際しまして、皆様にはひとかたならぬご尽力をいただき、誠にありがとうございました。
おかげさまで、滞りなく葬儀・告別式を済ませることができました。きっと故人も、安らかに旅立っていったことと存じます。
ささやかではございますが、精進落としの膳を用意いたしました。どうぞごゆっくりお召し上がりください。

終了のあいさつ

精進落としの席も、通夜ぶるまいの席と同様、頃合いを見計らって終了のあいさつを行います。次回の法要の日取りが決まっている場合は、伝えておくといいでしょう。あいさつの最後ではもう一度お礼を伝えると丁寧です。

文例

本日は誠にありがとうございました。
ごゆっくり過ごしていただきたいところではございますが、あまり長くお引止めしてもかえってご迷惑かと存じ、この辺りでお開きとさせていただきます。
なお、四十九日の法要は×月×日を予定しております。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
皆様、最後まで本当にありがとうございました。

法要でのあいさつ

会食前にあいさつする

四十九日の法要や、一周忌法要などでは、儀式が終わったあと僧侶や参列者に会食の席を設けます。ただし僧侶は、参加してもらえる場合と帰られる場合とがあるので、法要前に確認しておくといいでしょう。
会食前のあいさつでは、無事に法要が終了したことへのお礼を伝えます。

四十九日法要のあいさつ例

本日はご多用のところ、亡き父の四十九日の法要にお越しくださいましたこと、心よりお礼申し上げます。また、葬儀の際には、皆様に大変お世話になり、本当にありがとうございました。先ほど、無事納骨を済ませることができました。これもひとえに皆様のおかげと、深く感謝申し上げます。
本日は忌明けということで、ご住職様から父があの世へ旅立つ日だと教えていただきました。私たちも、まだ悲しみは癒えませんが、父に安心してもらえるよう、元気に過ごしたいと思います。
ささやかではございますが、お食事の席をご用意いたしました。どうぞごゆっくりお召し上がりいただき、父の思い出話などお聞かせいただければと存じます。
本日は誠にありがとうございました。

文例

本日はお忙しい中、亡き父の一周忌にご列席くださり、誠にありがとうございました。
早いもので、父が亡くなってからもう一年が経ちました。父が亡くなった当初に比べますと、私たち家族もようやく元気を取り戻し、落ち着いた生活を取り戻してまいりました。皆様方には、ひとかたならぬご厚情、お励ましをいただきましたこと、心より感謝申し上げます。
本日は、粗餐ではございますが、どうぞごゆっくりおくつろぎください。また、父の思い出話もお聞かせくださればと存じます。
本日は誠にありがとうございました。

頃合いを見計らって場を締める

法要後の会食では、終了のあいさつを特に行う必要はありませんが、頃合いを見計らってお開きにすることは大切です。場を締めるとき、列席者に引き出物を渡すことを忘れないようにしましょう。

葬儀のあいさつで気を付けること

忌み言葉を避ける

葬儀であいさつをするときの注意点は、忌み言葉を使わないことです。
忌み言葉とは、縁起が悪い意味があることから、使用を避ける言葉です。葬儀で避けるのは、不幸を連想させる言葉です。

  • 「重ね重ね」、「ますます」、「たびたび」、「しばしば」などの不幸が繰り返すことを連想する言葉
  • 「再三」、「再び」、「重ねて」、「続いて」など不幸が続くことを連想する言葉
  • 「死亡」、「急死」、「生存中」など生死に関わる直接的な表現

死亡は「逝去」、「生存中」は「生前」など、表現を変えると使用できます。あいさつを考えるときは、タブーに引っかからないか注意して言葉を選びましょう。

どの葬儀のあいさつも、感謝を伝えることが大切

状況に合わせたあいさつを考えよう

喪主は葬儀の中で、何度もあいさつをするシチュエーションがあります。
忌み言葉に気を付け、同じようなあいさつでも内容を変えるなど、状況に合わせてあいさつを考えるのは大変です。
ですが、一番大切なことは、どのあいさつでも相手に対して感謝の気持ちを伝えることです。
誰に向けてあいさつをする場合でも、まずは「ありがとう」という気持ちを伝えれば、少々言葉に詰まっても問題ありません。自分の気持ちを素直にまとめれば、きっと相手にも気持ちが伝わるあいさつになるでしょう。

ページの
先頭へ