2017.12.12

葬儀の流れ|お葬式の準備

葬儀の流れ|お葬式の準備

いざ葬儀をする、といっても何から準備すればいいものか・・・初めてお葬式を執り行うとなると、なおさら分からないことも多いのではないでしょうか。
葬儀を執り行うにあたり、必要な準備や流れについてまとめました。

お葬式のアウトライン

亡くなってから葬儀・告別式まで3日間が一般的

お葬式は、一般的に、故人が亡くなった当日納棺、二日目に通夜、三日目に葬儀・告別式の流れで行います。火葬は24時間以上経ってからしかできない、と法律で決まっているからです。
ただし夏場や伝染病の恐れがある場合はこの限りではありません。当日に通夜、二日目に葬儀・告別式と行う場合もあります。反対に、友引やお正月の三が日で火葬場の予約が取れないなど、事情があって葬儀日程がずれる場合もあります。

臨終後からご遺体の安置までの流れ

葬儀社の手配

お葬式の準備は、臨終後から早速始まります。亡くなった直後は気が動転し、落ち込んで準備どころではないかもしれません。ですが、まずは葬儀社に手配し、ご遺体をゆっくり安置することが大切です。
できるだけ自分たちの希望に沿った葬儀ができる葬儀社を選びましょう。
短い時間で葬儀社を決めるのは難しい部分がありますが、焦らず判断することが大切です。

葬儀社選びのポイント

  • 分かりやすく良心的な金額か
  • 対応が丁寧か
  • 親身になって相談にのってくれるか
  • 実績や評判

死亡診断書をもらう

死亡診断書は、亡くなったことを証明するための書類で、医師が記入します。死亡診断書がなければ、死亡届が出せません。死亡届は亡くなった日から7日以内に出すことが法律で決められているので、臨終後必ず医師から死亡診断書を受け取りましょう。

ご遺体の搬送

病院で亡くなった場合は、葬儀社の手を借りてご遺体を搬送します。
ご遺体の搬送をお願いする葬儀社と、葬儀全体を担当する葬儀社とは同じでなくてもかまいません。
ご遺体の搬送が必要な場合は、取り急ぎ搬送だけしてもらうか、葬儀まで依頼するかも考える必要があります。

ご遺体の安置

自宅や斎場などにご遺体を安置したら、末期の水をとり、枕飾りを行うなどします。枕飾りはご遺体の枕元に白木の台や小机を用意し、白い布をかけ、三具足と呼ばれる香炉、燭台、花立てを供えることです。
清拭やエンゼルケアなどを行っていない場合は、安置してから行う場合があります。ご遺体の支度と枕飾りが整ったら、僧侶を迎え枕勤めを行います。枕勤めとは、故人の枕元でお経(枕経)をあげてもらうことです。納棺前に行うこともあります。

葬儀の準備をはじめる

臨終の知らせ

親族、友人・知人、勤務先や学校、町内会など、葬儀でお世話になるかもしれない関係先へ故人が亡くなったことや、死亡日時を伝えます。
この段階で通夜の日程が決まっていれば伝え、そうでない場合は決まり次第改めて伝えましょう。

喪主を決める

ご遺体の安置が終わったら、葬儀社との打ち合わせが必要ですが、その前に喪主を決めておきましょう。
喪主は葬儀の主催者であり、遺族の代表者として、故人の代わりに弔問を受ける人です。通常は配偶者、長男、長女の順で検討します。未成年者が喪主になる場合は、親族の一人が後見人を務めます。もし故人に親類縁者がいない場合は、友人が喪主の代わりを務めることが多いです。

世話役を決める

世話役は、葬儀全般の実務を取り仕切る人です。喪主や遺族は、葬儀が終わるまで僧侶や弔問客への対応で慌ただしいです。喪主や遺族の負担を少しでも減らすため、世話役として、喪主や葬儀社と打ち合わせしたことを全体に知らせ、指示を出す人が必要です。
世話役は親戚や友人、勤務先の同僚、近隣の人の中から依頼するのが一般的です。葬儀社の手を借りてもかまいません。

必要であれば、世話役以外に、受付や会計、接待などの係も分担すると準備がスムーズです。自宅で葬儀を行う場合は、台所係も決めておくと安心です。葬儀を斎場で行う場合や、料理をお店に頼む場合などは、任せられる部分は任せましょう。

葬儀社との打ち合わせ

葬儀の規模を決める

かつては葬儀の規模を、家柄や地域の習慣などが規模を左右することが多くありました。ですが現在は、家族葬や密葬のように、ごく限られた人だけで葬儀を行うケースが増えています。故人の遺志や交際範囲、家族の気持ちを優先して検討するといいでしょう。

葬儀の予算を決める

葬儀の予算についても、故人の遺志を尊重しつつ、経済的な面も合わせて総合的に無理のない範囲でまとめるのがベストです。
葬儀社の料金は、祭壇の大きさや棺の材質などをセットにして料金が区別されていることが多いです。セット料金以外はオプションとして別料金になることもあります。申し込むときは、予算内に収まるよう、料金の設定や、内容をよく確認することが大切です。

葬儀の形式を決める

約9割は仏式葬儀

葬儀の形式は、現在のところ仏式葬儀が約9割を占めているといわれています。代々お世話になっているお寺がある場合は、仏式葬儀を選ぶ人が多いようです。同じように、神道を信仰している人は神式葬儀、キリスト教の場合はキリスト教式葬儀を行うケースが多いです。

故人の遺志を尊重

最近は、特別に信仰する宗教・宗旨がない人や、お寺との縁が薄くなっている人も多く、無宗教式で葬儀を行うケースも増えています。葬儀形式についても、故人の遺志を第一に考えていいでしょう。
ただし、故人や遺族の考えが、自分の家の代々の信仰や宗教と異なる場合は、慎重に検討したほうがベターです。代々の墓があるのに他の葬儀形式で行うと、納骨できない場合もあるからです。

葬儀の日程を決める

葬儀形式を決めたあとは、通夜、葬儀・告別式の日程を決めます。

葬儀日程を決めるポイント

  • 火葬場の空き状況
  • 式場の空き状況
  • 菩提寺の都合
  • 遠方の親戚が到着する日
  • 友引の日は避ける

特に都市部で葬儀を行う場合や、季節的に寒い時期は、火葬場が混雑しやすいです。葬儀の日程は火葬の予約を最優先にし、決まり次第逆算して出棺の時間、葬儀・告別式の開始時間などを決めるとスムーズです。
友引の日は、「友を引く(死者が友人を引き寄せる)」という意味で縁起が悪いとされ、葬儀を避けるのが一般的です。火葬場も休みということがあるので注意しましょう。

葬儀会場を決める

日程が決まったら、どこで通夜、葬儀・告別式を行うか決めます。

主な葬儀会場

  • 自宅
  • 斎場
  • 寺院
  • 公営会館

以前は自宅で行うことが一般的でしたが、現在は斎場や寺院を利用するケースが増えています。無宗教式の場合は、「お別れの会」としてホテルで行う場合もあります。
全て同じ会場で行うか、通夜は自宅、葬儀・告別式は斎場と分けるかなどは、予想される参列者数、交通アクセスの面を考慮して決めるといいでしょう。

遺影の準備

遺影はできるだけ最近のもので、正面を向いている写真を選ぶのが基本です。
最近は以前に比べ、背景の処理が簡単にできるようになったので、表情に重点をおいて選ぶといいでしょう。遺影の作成は葬儀社に依頼します。

死亡届、火葬許可証交付手続き

医師から受け取った死亡診断書をもとに、死亡届を出し、火葬許可証の交付手続きを行いましょう。書類の手続きは、葬儀社に代行してもらうこともできます。慌ただしく、時間がない場合はお願いするといいでしょう。

菩提寺に連絡する

葬儀の依頼、相談

菩提寺は、家で代々お世話になっているお寺、先祖代々の菩提を弔うお寺のことです。
仏式葬儀を行う場合で、菩提寺がある場合は連絡し、葬儀を依頼しましょう。
菩提寺が遠方にあり、僧侶に来てもらうのが難しいときは、連絡した上で、近隣にある同じ宗派・宗旨の寺院を紹介してもらうといいでしょう。
菩提寺や、代々のお墓がない場合、菩提寺に連絡したものの紹介してもらえない場合などは、葬儀社に相談しましょう。葬儀社から宗派に応じた僧侶を紹介してもらえるはずです。
紹介してもらう場合は、引き続き菩提寺と付き合って予定であれば、読経のみをお願いするほうがベターです。

葬儀の具体的な相談は枕経のあとに

葬儀での読経を承諾してもらえたら、具体的な相談は枕経のあとにするといいでしょう。通夜の前に枕経をあげてもらう場合は、依頼を承諾してもらえた段階で相談しておくとベターです。

僧侶に相談すること

  • 通夜、葬儀・告別式の日程の相談
  • 参列する僧侶の数の確認
  • お布施の金額の確認

神式の場合は氏神、キリスト教式の場合は所属教会へ

神式葬儀の場合は、故人が氏子になっている神社(氏神)の神官に連絡します。
キリスト教式の場合は所属教会へ連絡しましょう。キリスト教の場合は、臨終の際に牧師や神父が立ち会ってくれることもあります。連絡後、葬儀の相談をしましょう。

戒名や法名、法号の依頼

宗派・宗旨によっては、僧侶に対し、故人に対する戒名の依頼も必要です。戒名は法名、法号といわれることもあります。戒名は埋葬や法要のときにつけてもらってもかまいません。

葬儀のときに別の寺院の紹介を受けたときは注意

戒名をつけてもらうことは、菩提寺・檀家の関係を結ぶことです。紹介を受けたお寺に戒名をつけてもらうと、菩提寺に納骨できなくなる可能性があります。ほかにも、紹介を受けたお寺に対する寄付やお手伝いなど、檀家としての付き合いが必要になる場合があります。
お墓が菩提寺にあり、納骨を予定している場合や、引き続き菩提寺と付き合うつもりがある場合は、戒名は菩提寺につけてもらいましょう。

関係各所への連絡

通夜、葬儀・告別式の日時を伝える

葬儀の段取りがついたら手分けをして、関係のあるところへ故人が亡くなったことと、通夜、葬儀・告別式の日程を伝えます。

納棺

通夜の前に行う

納棺はご遺体を棺に納めることです。棺の底に薄い布団を敷き、遺族の手で納棺します。棺には故人の愛用品を納めることもあります。まだご遺体のエンゼルケアができていない場合は、納棺の前までに行います。
通夜の前に納棺をするときは、枕勤めを納棺前に行うこともありますが、最近は省略されることも多いです。

通夜の準備

弔事を依頼する

弔事は葬儀・告別式で、故人をしのぶ、別れのあいさつです。葬儀の形式によっては、通夜でも弔辞を朗読することがありますが、最近は省略されることもあります。
弔事の朗読を行う場合は、近親者や友人など、故人と関わりの深い2~3人に依頼するのが一般的です。原稿の準備が必要なので、早めに依頼するようにしましょう。

会葬礼状、返礼品の準備

手配は葬儀社へ

会葬礼状は、通夜や葬儀・告別式の参列者に渡すお礼状、返礼品はハンカチやお茶などのお礼の品です。どちらも手配は葬儀社に依頼するのが一般的です。会葬礼状は自分で用意してもいいですし、葬儀社の用意した定型文を利用し、印刷でもかまいません。用意する数は、予想より少し多めに準備しておくほうがいいでしょう。
本来会葬礼状は葬儀後改めて送り、返礼品は通夜ぶるまいを受けずに帰る人へ渡すものでした。ですが最近は、通夜や葬儀・告別式へ参列した人全てに、当日受付か式場の出口で渡すのが一般的です。
ただし弔電、供花、供物をいただいた人には、後日改めて手書きのお礼状を郵送するのがマナーです。

即日返しをする場合は香典返しの手配も

香典返しは、香典をいただいたことに対するお礼の品です。香典返しは、四十九日の忌明け後に送るのが基本ですが、最近は当日にお返しする、即日返しも増えています。即日返しをする場合は、会葬礼状や返礼品に加え、香典返しの手配も必要です。

供花、供物を飾る

届いた供花や供物は、祭壇の周りに飾ります。
棺に近く、上方の目立つところを上位と考えて、左右に分けて並べるのが一般的です。供花には送り主の名前を書いた札をつけることもあります。
近親者の場合は血縁の濃い順に並べ、ほかは故人と関係が深かった順番にするのが基本です。送ってくださったかたに失礼がないように、並べたあとは喪主、世話役代表でチェックをしてください。

内容を記帳しておくこと

供花や供物が届いたら、必ず送り主の名前、住所、品物の内容を記帳しておきましょう。あとからお礼状を出すときに必要です。

僧侶と儀式の進行について確認する

僧侶が到着したら、控室に案内し、通夜や葬儀・告別式の進行について打ち合わせをします。法話や説教があるかも聞いておきましょう。ただし、枕経をして、すでに打ち合わせが済んでいる場合は確認のみでかまいません。
打ち合わせのあと、祭壇の飾り方や供物の位置などの確認や、通夜のあと、通夜ぶるまいを受けてもらえるかも聞いておきます。
「通夜ぶるまいを受けずに帰る」、ということであればお布施以外にお膳料の用意をします。会場へ足を運んでもらった場合はお車代も用意しておきましょう。

席次の確認

会場に合わせて、喪主や遺族がどこに座るかを葬儀社と一緒に確認しておくとスムーズです。

お布施の準備

お布施は僧侶に渡すお礼金です。葬儀・告別式の儀式後か、翌日出向いて渡すのが基本です。ですが、難しい場合は通夜終了後のあいさつをするときに渡すことになるので、準備しておくといいでしょう。お膳料やお車代なども合わせて用意します。

喪服の準備

喪主や遺族は地域によって、着物をはじめ、正喪服を着る場合があります。喪服がなく貸衣装を借りる場合などは、通夜までに間に合うように準備しておきましょう。

通夜ぶるまいの準備

葬儀社に相談を

自宅で通夜を行う場合は、通夜ぶるまいの準備も必要です。料理の支度のほか、食器や座布団が足りそうかも確認しておきましょう。足りないときは葬儀社に聞いてみてください。借りられる場合が多いです。お皿や紙コップ、お箸は使い捨てのものを利用してもかまいません。斎場で行う場合は、葬儀社が通夜ぶるまいの準備や段取りをしてくれることもあります。

葬儀・告別式の準備

葬儀・告別式の進行の打ち合わせ

通夜が終わったあと、喪主や世話役、葬儀社などで葬儀の進行について打ち合わせをします。特に、通夜と葬儀・告別式とでそれぞれの担当が変わる場合は、十分に引き継ぎをしましょう。

席次の確認

席次は通夜と葬儀・告別式と基本は同じです。ただ、葬儀と告別式とを分けて行う場合、宗派や地域によっては、告別式のときには遺族が会葬者のほうに向きなおることがあります。どのようなスタイルで行うか、葬儀社に確認しておきましょう。

お焼香の順番

お焼香についても、通常は通夜と同じ、席順で行います。ですが、お焼香のときに名前を読み上げる方式で行う場合は、失礼のない順番にすることと、名前の読み上げに間違いがないようにしなければなりません。

弔事の依頼の確認

葬儀・告別式で弔辞をお願いしている人に確認、打ち合わせをしておきましょう。

弔電内容の確認、順番

届いた弔電は全てに目を通し、どこまでを披露するか、範囲を決めます。全文紹介する者、名前だけ読み上げるものも決めましょう。名前を読み上げる順番についても、失礼がないようにすることが大切です。間違えそうな名前、肩書にはフリガナをふっておくと安心です。

出棺時のあいさつの確認

出棺時のあいさつは、喪主が行うのが一般的です。どんなあいさつをするか、内容をメモするなどして準備しておきましょう。

出棺時に遺影、位牌を持つ人、棺を運ぶ人の決定

出棺のとき、誰が遺影や位牌を持つかを決めておきましょう。棺は男性が6人程度で運ぶことが多いです。親族の中で頼める人がいれば事前に声をかけておくと、当日がスムーズです。

会葬礼状、返礼品の数が足りるか確認する

通夜の人数から葬儀・告別式の参列者がどれくらいになるかを予想し、会葬礼状や返礼品の数も調整しましょう。残った分だけで足りそうにない場合は、追加で用意します。

通夜のあと届いた供花、供物の位置調整

供花や供物は、葬儀・告別式に間に合うよう送られてくることもあります。通夜のあと届いた供花や供物があれば確認し、すでに並べているものと位置を調整しましょう。並べたら喪主、世話役などで問題ないかチェックしてください。

「火葬許可証」の準備

火葬許可証がないと、火葬場に行っても火葬ができません。忘れないよう、前日から準備しておきましょう。葬儀社の担当者が管理してくれる場合は、任せてもかまいません。

火葬場への同行者数の確認

火葬場に同行した人は、そのまま精進落としまで参列することがほとんどです。車の手配もあるので、通夜ぶるまいの席で確認し、人数を把握しておきましょう。
一般的には、火葬場へ同行する人は遺族、親族と、ごく親しい友人に限られます。

火葬場への車の手配

火葬場の同行者数が決まったら、葬儀社に伝え、車の台数や大きさを決めます。直前で変更になる場合もあるので、少しゆとりを持って手配するといいでしょう。
同行する人数が多いときは、車に番号をつけ、同行する人にそれぞれ番号札を渡しておくとスムーズです。

必要であれば火葬場で出す軽食の用意をする

火葬場によっては、軽食や茶菓が用意されている場合もありますが、ない場合は自分たちで準備をします。同行者の数から予想して用意しましょう。用意は世話役が手配するといいでしょう。火葬場での接待係も決めておくとベターです。火葬の時間によっては、葬儀社に依頼してお弁当を用意します。

精進落としの席数を確認し、料理を手配する

火葬場へ同行する人数から、精進落としの席数や料理の数も決め、手配します。自宅で仕出し料理を摂る場合は、席次も決めておくといいでしょう。

自宅に残る人を決める

火葬場に行かない人は、遺骨迎えの準備をします。自宅で精進落としを行う場合は、料理の支度も必要です。

お布施の準備

葬儀・告別式後にお布施を渡す場合は、通夜終了後に準備します。

心づけの用意

心づけは、葬儀当日にお世話になった人に渡すお礼金です。地域によって渡す習慣があります。渡すか渡さないかは、葬儀社に確認するといいでしょう。

心づけを渡す相手の例

  • 葬儀会場
  • 火葬場の係員
  • 霊柩車や火葬場への送迎をしてくれる運転手

世話役へのお礼

葬儀を取り仕切ってくれた世話役にも、お礼をするのが一般的です。渡すのは葬儀終了後か、後日改めて配送してもかまいません。

出棺

喪主はあいさつをする

葬儀・告別式が終了すると、遺族や近親者で故人に別れ花を飾り、棺に釘を打ち込みフタをする、釘打ちの儀を行います。釘打ちの儀は省略されることもあります。
近親者の手で棺を霊柩車に運び入れ、喪主は見送りの会葬者にあいさつをします。あいさつが終わると火葬場へ向け出発します。

火葬

納めの式後、控室で待機

火葬場についたら、火葬許可証を係員に渡します。
棺は火葬炉の前まで運び、納めの式を行います。納めの式は、お焼香をして、故人と最後のお別れをすることです。僧侶が同行している場合は読経をあげてもらいます。
棺が火葬炉へと納められるときは、合掌をして見送ります。
火葬が終わるまでは控室で待機します。待機している間、遺族は茶菓で同行者をもてなします。

骨上げ

火葬が終わると、炉の前に集まり、骨上げを行います。骨上げとは、遺骨を骨壺に納めることです。遺骨を納めた骨壺は、係員が包んでくれるので、喪主が抱え、位牌と遺影を持って帰宅します。
火葬許可証は、火葬後は埋葬許可証になります。管理者が火葬済の証明印を押してくれることで、許可証になります。納骨の際必要ですので、必ず持ち帰り、大切に保管しましょう。

環骨法要

初七日法要を合わせて行うことも多い

遺骨を持ち帰ったら、後飾り壇の前で環骨法要を行います。後飾り壇は葬儀の後の祭壇のことで、遺骨、遺影、位牌を安置するものです。準備は葬儀社に任せてかまいません。
最近は環骨法要に続けて、付七日として初七日法要を行うのが一般的です。初七日法要は本来、亡くなってから7日後に行いますが、親族に配慮し、葬儀後に行うことが増えています。

精進落とし

僧侶や世話役などに対する慰労の席

火葬後、全ての儀式が終わると精進落としとして、会食の席を設けます。本来は喪に服す期間を終え、区切りをつける意味がありましたが、最近は僧侶や世話役など、お世話になった人を慰労する意味合いが強くなっています。

お葬式の準備は、流れに沿って一つずつ確実に

葬儀社や周りの手を借りて丁寧に準備しよう

お葬式をするとなると、決めなければならないことや、確認しなければならないことがたくさんあります。
大切な人を亡くした悲しみの中、時間も限られ、落ち着いて手配することは大変です。ですが、分からないことは葬儀社に相談し、遺族間で話し合い、一つひとつ対応していきましょう。
そうすればきっと、あとから思い返しても、自分なりに故人をきちんと見送ることができた、と思えるはずです。

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